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高嶋哲夫「乱神」を一気読み [ミステリー]

昨日は、仕事中を除いて、読書(後述)に集中。
読み終えたところで力尽きてグッスリと寝てしまった。
で、リスニング関係は記録だけ簡潔にメモ。

昨日のお供は、C4+MH334(オヤイデリケーブル)のシンプルな構成。
ちょっと人工的にエコーを付加したかのよーに聴こえる感じもするが、音場の広さも音像の明確さも、このシンプルな構成で文句はない水準。
聴いた曲は、ジャズから始めて、妹尾美里「ラヴィ」、Akiko「Words」。
続いて、「クラシック名録音究極ガイド」紹介曲の中から、ビゼー「カルメン」(バーンスタイン、メトロポリタン歌劇場o.)。
さて、この「カルメン」、悪名高き1970年代のDGG録音だ。
マイク、ミキサーの多様で不自然さばかりが耳につく、痩せた音とゆーのがそのころのDGGへの印象だったわけだが、この「カルメン」は別物。
自然で広大な音場はまるで1950年代の優秀録音のよう(変な喩えだが…)。
「…ガイド」にもDGGとしては異例と書いているのが分かる。
これもラウドスピーカーで大きめの音量で聴くとさらに録音のよさが理解できそうな予感

昨日の読書
高嶋哲夫「乱神(上)・(下)」(幻冬舎文庫)読了。
昨日は上巻だけ読むつもりでいたが、読むのをやめることができないほどの面白さで下巻読了まで一気に読んだ。
高嶋というと自然災害をモチーフにしたパニックものの名手という印象があったが、時代小説(架空設定あり)もこんなに巧く書ける人だとは思ってもいなかった。
ハナシも面白いのだが、戦いの前夜の主人公と従者の会話とか、ラストでの北条時宗の決断とかを意図的に淡々とドライに書いてるところが著者の理性を感じられて素晴らしい。
これらの箇所はドライに書くことで心情を読み手に考えさせる、先を急ぎ読み進めるのを暫しとどめて考えさせるところだ。
元寇とともに本作の主題として神仏、もしくは神仏のための戦いとは何かとゆーこともあるのだが、その日本側の象徴の1人として日蓮が登場する。
この日蓮の扱いが中途半端なままで活かしきれていないところが惜しいが、それを除けば、文句なしの面白さだった。

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プルーデンス

1970年代で広大な音場の録音といえば、真っ先にカラヤン・ベルリンフィルの「悲愴」1976年録音(悲愴ばかりですみませぬ)が思い浮かびます。演奏自体も毛ほどの隙も無い完璧なアンサンブルに圧倒されるのですが、初聴時は音場の印象が強烈で、普通のものよりも2・3まわり程大きなサウンドステージに感じました。

コレがどこの録音だったか忘れてしまったのですが、お持ちでないでしょうか?
また、1970年代はカラヤンの全盛期でもあるので、他にもこのような演奏があれば、教えて頂きたいですm(_ _)m
by プルーデンス (2011-08-09 13:18) 

ms061027

76年のBPOとの録音とゆーとDGGですね。
CDでは持っていませんが、もしかすると二十数年前にヴィニール盤で聴いたことがあるかもしれません。
聴いたことがあったとしても、あまり印象に残ってないのは、録音・演奏に問題があるとゆーよりは、あの年代のDGG録音に対するワタシの偏見のせいなんだと思います。

70年代カラヤンのチャイコフスキーと言うと、ワタシはEMIでの後期交響曲集(70年代初期)が結構好きですね。
少し音がもたつく、見通しがよくないというところもあるのですが、その適度な混濁したサウンドのほうが落ちついて演奏を聴けるということで。
76年DGGから見ると、5年ほどしか時間は離れていませんが、音は相当違うでしょう。
70年代DGGでのカラヤン・BPOの中では、マーラー5番は好きな演奏だし、いい録音だと思います。
前述の通り76年・悲愴の音を憶えていないので、両者が似ているかどうかは分からないのですが……

by ms061027 (2011-08-09 21:55) 

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