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久保田早紀「夢がたり」リマスタリング盤を聴いた [音楽]

昨日の午前中は老親の所有不動産の件で外出。
昼飯にはまだ早かったんで、エクセルシオールでアイス カフェモカ・ショコラ。
甘い飲み物は高カロリーだし、第一それほどスキじゃないんで、めったに飲まないが、数か月に1度くらいの頻度だと旨いなぁと思える。
これを飲みながら聴いたのは、久保田早紀「夢がたり」(HM-901+K3003を使用)。

先日「AIRMAIL SPECIAL」に感心して、リマスタリング盤を注文した際に、「夢がたり」の方も発注したもの。
で、聴いての印象だが、リマスタリングの効果おそるべし(数日後に届くであろう「AIRMAIL SPECIAL」のリマスタリング盤への期待がますます高まる)。
ヴォーカルとバックバンドの割合、ヴォーカルの暖かみ、バンドの各楽音の定位といった要素がワタシの思い描く理想的な出来。
ものすごく真面目にディザインされた音響のアルバムであることが分かった。
いまどきのアルバムの中にはFレンジの間違った伸長(キンキンの高音とか異常にドンドコドンの低音)や、収録レベルが大きいだけでコレ以上平板にできないってほどにDレンジの圧縮したものが散見される。
アーティストの問題ってよりも録音スタッフの問題なんだろーが、POPSの関係者どもはこの時代のアルバムを虚心坦懐に聴くべきだよなぁと余計なお世話なことを考えてしまふ。

帰宅後にこの「夢がたり」の出来を他の環境でも試してみた。
HM-901にSRH940やHD800をつないで何曲か聴いた。
HD800独特の異様なまでに開放感のある音は流石にHM-901では出せなかったが、SRH-940はなかなか愉しい。
ハイ上がりに思ってたF特バランスもHM-901ではイヤな音にならず、「夢がたり」の音場感のよさを損なわない。

HM-901のヘッドフォン出力をチボリオーディオのモノーラルラジオModel Oneの外部入力につないでみた。
モノーラルなんで音場の広がりはない。
しかし、ヴォーカルとバックバンドの割合が適切なんで、聴いてて不満はない。
こーゆー音を鳴らしながら静かに過ごす生活(老後か?)なんてのもイイなぁと思えた。

昨日の読書
「共震」読了。
震災復興の目線と、それを喰い物にする事件の描写が交差する。
震災前に東北6県を舞台にした「みちのく麺食い記者」シリーズを著していた相場としては、そうしなければならない心情だったのだらう。
だが、作品としてはどっちつかずの感あり。
ただ、本来のミステリとして「みちのく麺食い記者」シリーズはどうだったのかなとゆー興味は持った。
同シリーズは未読なんで、未読ストックを読み終えたら手にしてみようかな。

ブーレーズの「嘆きの歌」は恰好イイ! [音楽]

松屋のスパイシーカレーに最近はまっている。
オリジナルカレーも牛丼屋で供する水準を超えてて気に入ってたが、スパイシーカレーはさらに好みだ。
ちょっと塩分が強いかなってとこは気になるけれど、並盛350円で食えることを考えると文句を言うものではない。
昨日の夜はこれにデパ地下で買ってきた鶏唐揚をトッピング。
むさぼるよーに喰らった。
食った後でカロリー計算して落ち込んだけど。

さて、昨日のお供は、もはや定番のHM-901+K3003。
現代曲っぽいクラシックを聴いた。
まずは、ブーレーズのマーラー「嘆きの歌」&ベルク「ルル」組曲。
これが「嘆きの歌」なのかとゆーほどの颯爽とした演奏の恰好のよいことに感嘆。
マーラーの狙いとかなってるのかどーかは判断のわかれるところかもしれないが、この恰好のよさだけで十二分な説得力がある。
一方、C/Wの「ルル」では聴く者にゾワゾワとした不安感を与える。
演奏の迷いとおかゆーことではなく、「ルル」の曲の持ち味としての不安感。
「嘆きの歌」がスタイリッシュに極まってるのと対照的だ。

2枚目は、ポラーニ(P)とシャイーの「SOUNDS OF THE 30S」。
アルバム邦題になっているラヴェルのP協奏曲ではピアノの疾走感と先鋭な音が印象的であるが、オケは落ち着いた面持ち。
イヤホンで聴くとホールのバックグラウンドノイズがやや気になる。
おそらくラウドスピーカーで聴けば、それもナマっぽさになるとは思うが。
ラヴェル以外は初聴かそれに近い曲ばかりなんで、もうちょい聴きこまないと何とも言えない。
邦題を「30年代の響き」とせずに「ラヴェル ピアノ協奏曲」としたのも、むべなるかな。

昨日の読書
「主戦か講和か 帝国陸軍の秘密終戦工作」読了。
著者は主戦派と講和派のほかに中間派(日和見派というべきか)がクッションとなって、徐々に講和に至る道筋をやや批判的な視点で日本的な組織の問題点として捉えている。
合理的に講和派の主張に耳を傾ければもっと早く講和に至ったのではないかとゆーことを言いたいのだらう。
だが、(ほぼ)無血革命のごとく8.15を迎えられたのは、中間派の慎重なものの運び方によるところも大きいはず。
急進的な決定に一種の憧れを持つのは、自己批判大好きな日本人にありがちなことだが、それは成功事例にのみ目が行ってしまってるからだ。

続いて、相場英雄「共震」(小学館)に着手し、1/5まで。

HM-901+UE900でジャズは2勝1敗 [音楽]

今日は年休。
病気でもないし、特に出かける用事もなし。
勤労者が真面目に満員電車で揺られてるであろー時間にエアコン効かせた部屋でカップ麺喰いながら、昨日届いた「まどマギ」鑑賞。
若いころはこーゆークズな休みの過ごし方が快感だったが、この齢になると特に感慨なし(かえって虚し)。

昨日は、聴けなかった一昨日の復讐戦で、HM-901+UE900(バランス)でジャズ。
演奏はよいのに録音が薄めであるのが玉に瑕のキース・ジャレット・ユーロピアン・クァルテット「Personal Mountains」からスタート。
UE900の肉厚感が付加されて、思ったとおりの効果。
でも、同じライヴ音源の「Sleeper」がウェル・バランスでCD化されたことを考えると、「Personal Mountains」もリマスタリングでバランス改善できるよーな気もする。
まあ、改善後はUE900じゃあ暑苦しいくなちゃうかもしれん。

続いて、同様に肉厚感を加えたかったアルバム三木敏悟「Back To The Sea」を聴いてみたが、こちらは期待はずれ。
音像を肉厚にしたいってところは叶ったが、各楽音の立体的な音の配置が曖昧になったり、音の粒立ちが鈍くなったり…
う~ん、ジャズ=音像肉厚ならOKってほど単純ではなかった。
帰宅後に、このアルバムをHM-901+K3003で聴き直してみたが、はるかにK3003の出音のほうが魅力的。
制作者の意図したサウンド・デザインがキチンと再現されてるよーに感じたし、何より音の粒立ち感が比べ物にならない。

通勤復路で聴いたのは、小泉ニロ「Bossa@NILO」。
ノリのよさが身上みたいなとこがあるものの、これも音像の薄さが気になってたアルバム。
コレはUE900で聴こうとした意図どおりで、聴いてて愉しさ一杯。

昨日の読書
山本智之「主戦か講和か 帝国陸軍の秘密終戦工作」(新潮選書)に着手し、1/3まで

久保田早紀「AIRMAIL SPECIAL」を久々に聴いた [音楽]

暑いと寝不足になるなどと言われるけれど、最近は
「暑い→疲れる→エアコンの効いた部屋で眠りこける→平日は会社へ、休みは昼飯・散歩へ出かける→暑い」
の無限ループで、眠ってばかりいる。
暑さのせいにしたいが、ひょっとすると加齢による体力衰退のせいか(もうすぐ50歳だけど)。

そんなわけで昨日も活動量は非常に少ない。
昼飯・散歩のお供は、iPod Touch3G(FLAC Player)+PHA-1+ER-4S(ZEPHONEリケーブル)。
出かけてから「ER-4SならSR-71Aのほうがよかった」と思い出したが、数分かけて家に戻るほどのことはあるまいと考えて、そのまま。
それに飾りっけのないPHA-1でER-4Sの素の音を聴くのも悪くないかなとも。

マルティノンのショスタコーヴィッチ交響曲1番では、ソースに含まれる情報を極力欠落なく再生しているけれど、さすがに録音の古さは隠しよーもなく…(PHA-1+ER-4Sにはそんなきような芸当はできない)。

ガラッとジャンルを変えて、久保田早紀「AIRMAIL SPECIAL」。
「異邦人」の頃よりもポップな曲調に転じた時期のアルバムだが、亜細亜を意識させる歌詞の曲が混ざるところが久保田らしさ。
もっとも、同時期に松任谷由実が「水の中のASIAへ…」をリリースしているんで、亜細亜回帰がこの頃(1981年)は流行りもんだったのかもしれん。
ついでに言えば、このアルバムの表題曲ともいうべき「オレンジ・エアメール・スペシャル」は、今や憶えてるヒトは少ないかもしれんが、キリンの清涼飲料水のCMソングにもなっていた。
さて、音の方はといえば、昨日の組合せの出音は変な脚色のない素直そのものの音なので、伸びやかな音を愉しめた。
久々にこのアルバムを聴いて、更にイイ音で聴きたくなった。
今月24日にリマスタリング盤がBlu-spec CDでリリースされてるので買ってみよーかな。
リマスタリング盤「AIRMAIL SPCIAL」をYFD-18を使って再生し、STAXのSR-009で鳴らすと、どんなふうに音場がぱぁーと展開し、伸びやかなヴォーカルが音場のセンターへ屹立するのか、想像しただけで垂涎。

昨日の読書
読みかけの架空戦記を放置し、堂場瞬一「献心 警視庁失踪課・高城賢吾」(中公文庫)に着手し、1/4まで。
失踪課シリーズ最終巻の本作をワタシは発売日に入手済みだったが、これでこのシリーズが終わってしまうかと思うと、読むのが惜しくてとっておいたもの。
大事にゆっくりと読んでたら1/4しか読み進まなかった。

Z1070+K3003で聴いた3枚 [音楽]

帰宅後にちょっと横になったら、エアコンの快適さのせいで2時間ほど眠りこけた。
おかげでこんな時間(午前2時過ぎ)でも目が冴えてる。
とは言え、3時には再び眠りにつかんと朝起きれないなぁ…

さて、今日のお供は、Z1070+K3003。
当初のZ1070は不自然なほどに美音傾向が強すぎて、クラシックなどアコースティックな楽音の陰影を表現しにくかった。
バージョンアップ(ちょうど純正音楽再生アプリでFLACが扱えるよーになった時かな?)の後は、そうした傾向も相当に解消し、クラシック音楽に不向きとゆーほどではなくなった。
とは言え、クラシック音楽以外のジャンルのほうが上手に再生するんで、今日はそーゆーのを選曲。

上原ひろみ「MOVE」はピアノが流麗で、オモチャのピアノのよーな安っぽさもない。
ベースの持続的な低音の迫力は十分だが、ドラムスのパルシヴな低音はやや力感・密度が不足。
シンバルも、K3003を鳴らしているとゆーのにもかかわらず、金属の厚みが薄く感じられた。
Z1070の測定上のF特は勿論定規でひいたよーなフラットなんだろーけど、聴感上の力感は最低域・最高域ともにロールオフしてる印象。
2枚目はJaromir Honzak S.V. Petters「Blood Sings:Music of Suzanne Vega」。
スザンヌ・ヴェガの曲を環境音楽風に味付けしたカヴァーアルバムで、こーゆーのはZ1070にピッタリ。
K3003の音場の広さと相まって、今日聴いた中では、心地よさの面でベスト。
最後は、THE SQUAREの初期のアルバムから「MAKE ME A STAR」。
こーゆーのもZ1070は得意かなと思って聴いてみたものの、上述の聴感上の力感がロールオフしているせいか、ややBGMっぽく流れてしまう。
初期THE SQUAREは熱気あふれる音を出すハードウェアのほうがよいのかもしれない。

今日の読書
宇野常寛「原子爆弾とジョーカーなき世界」(メディアファクトリー)に着手し、半分まで。
朝の通勤時に汗が止まらず、ひたすらタオルで顔を拭ってたせいで全く読めなかったのが祟って、読書量少なめ。

辛口なK3003でキース・ジャレット・トリオの新譜 [音楽]

昨日もMH-901+K3003で辛口サウンド。
一昨日がクラシックだったんで、今度はジャズ。

国内盤発売から1か月遅れでよーやくAmazonから納品されたキース・ジャレット・トリオ「Somewhere」(輸入盤)から聴き始めた。
この収録時(2009)のトリオの調子は相当イイ状態のよーで、楽音が跳ねるべき所ではイキイキと飛び跳ね、沈み込むべき所ではグッと集中力が増す。
かような演奏には再生ハードウェアによる余計な演出的音作りは要らない。
K3003の硬い音調でストレートな出音で正解だと思う。
4曲目終盤のインプロの緊迫感を伴う演奏から5曲目(Tonight)の解放感の展開が素晴らしい。
実はこの箇所だけ3回聴き直してしまった。

その後、辛口サウンドで聴くのが合いそうだなと見当をつけていたai kuwabaraの2枚とManamai Moritaの2枚の計4枚のアルバムから数曲ずつ聴いてみたものの、どれも昨日朝イチで聴いたキース・ジャレット・トリオと比べてしまうと……。

方向をガラッと変えて、締めはクラシックの新譜でラトルのストラヴィンスキー「春の祭典」。
楽音の輪郭クッキリで、BPOの金管は旧ソ連の楽団のよーな力任せの吹きっぷりではないのに、音の塊感が迫ってくる。
木管のデリケートさと金管の塊感の振れ幅の大きさが気に入った。
さて、これは演奏によるものか、録音によるものか、再生ハードウェアによるものか?
是非ともSTAX009、同007、HD800、SRH-1840といった音場感の優れた開放型のヘッドフォンで再聴しないといかんね。

昨日の読書
「己惚れの記」読了。
生真面目なほどの武士の信念を正面から描くストレートな本格時代小説の側面と、娯楽小説としての愉しさの按配がよい。
脳内キャスティングは、往年の黒澤明「用心棒」の時の三船敏郎と仲代達矢でドンピシャ。

帰りにアキヨドで公式発売日より1日早くStereo Sound誌を購入して、パラパラツマミ食い。
電車の中で読むにはSS誌は重くて嵩張るので、別の本に切り替え。
山本弘「MM9-destruction-」(東京創元社)に着手し、1/5まで

C4+MH334で聴いたクラシック [音楽]

昨夜は「ガリレオ」を視てる途中で、五十肩が辛くて横になったら、いつの間にか寝てた。
眠れるくらいの痛みなら大したことないと言い聞かせておこう。

さて、昨日のお供は、C4+MH334(Whiplashリケーブル)。
先週末がHM-901ばかり聴いてたんで、対照的なキャラのDAPで耳をリフレッシュ。
その組合せでクラシックを集中的に聴いた。
1曲目の長谷川陽子のコダーイ・チェロソナタは元々の録音がかなりゴリゴリした音を収録しているのだが、C4の高域スッキリの音でゴリゴリが削がれるのではなく、ゴリゴリの隈取がいっそうクッキリ。
昼休みに聴いたプレヴィンのファリャ「三角帽子」は数多い同曲の演奏の中でも異色。
多くの演奏ではオフ気味に録るメゾソプラノをオンで録っていて、該当箇所だけ聴くと、さながら歌劇みたいで面白い。
MH334はこの面白みを強調して、生々しく聴かせる。
最後はショルティのムソルグスキー「展覧会の絵」とストラヴィンスキー「春の祭典」のカップリング。
このカップリングはロシア音楽らしい泥臭さとか、鬱蒼とした音とケが晴れたよーな開放的な音とのコントラストとか、そーゆー楽曲分析的な聴き方は一切無用。
ダイナミックな演奏とオーディオライクな録音の優秀さを味わうのみ。

今日は同じ組合せでジャズにするかな?

昨日の読書
葉室麟「風渡る」(講談社文庫)に着手して半分まで

PHPAで味付けしながらER-4Sで聴いた曲 [音楽]

昨日は疲れて帰宅早々に早寝しちゃたんで2日分まとめて記録。

昨日のお供は、iPod Classic3G(Rockbox)+The Portaphile627+ER-4S(ZEPHONEリケーブル)。
DAPをClassicにしたのは容量が160GBあるんで、最近入手したCDを取り敢えず放おり込んでおけるからだ(DX100(内蔵64GB+microSD64GB)やC4(32GB+64GB)は目一杯入ってるんで、何か新しく入れたいときは既往の曲と入替えが必要)。
ER-4Sは、他の古参イヤホン(tf10、IE8、SE535)がリモールドの旅に出てるし、UE900ばかりじゃ芸がないんで、久々に登板させた次第。
この組合せで聴いたのは、ストコフスキーのチャイコフスキー集(タワレコヴィンテージコレクションで復刻された2枚組)。
イタリア奇想曲もフランチェスカ・ダ・リミニもストコらしく、分かりやすい演奏だ。
リケーブルのお陰でER-4Sの低音が神経質なところは払拭され、The Portaphile627の後押しもあって、ダイナミックな再生音が愉しめた。
ギョギョっとなったのは、くるみ割り人形と弦楽セレナード。
ダイナミックすぎて、くるみ割り人形は巨人ゴーレムを想起させるし、弦楽セレナードは妖しげな色気は失せて雄渾さを感ずる。
フツーに考えたら、こりゃアカンってことなんかもしれんけど、通勤の車中では聴き取りやすくて、ワタシは好ましく思えた。

今日のお供は、PHPAだけ換えて、iPod Classic3G(Rockbox)+The Continental+ER-4S(ZEPHONEリケーブル)。
The Continental+ER-4Sでは高域優勢になるかと思ったけど、上述したとおりリケーブルのお陰で低音の土台がシッカリとしているので、ハイ上がりな音調には聴こえない。
地味なER-4Sに高域のツヤっ気が上手に付加された感じだ。
バイロン・ジャニスのラフマニノフP協奏曲3番&2番は、聴き始めはアナログ録音であるためヒスノイズこそ少々多めの按配に聴こえたのだけれど、ピアノが活き活きとしていて、曲に浸ってるとヒスは気にならなくなるのが面白い。
録音の特性として高域強めのソース(チック・コリアのピアノ・ソロのスタンダード集)を聴いてみても耳に刺さるよーなところはない。
だが、どんなソースも上手にツヤっ気を乗せてくれるわけではない。
山田一雄・新星日響の伊福部昭・舞踊曲サロメ(1987年初演ライヴ。EMI・タワレコ・エクセレントコレクションで復刻されたリマスタリング盤)を聴いたのだが、これが演奏の異様なほどの熱気と裏腹に音場の奥行きが乏しく、音蔵も薄っぺらく聴こえる。
イヤホンではなくヘッドフォンで聴いてみれば別の印象になるかもしれんが、今日の組合せのイヤホンでは残念な結果だった。
う~ん、返す返すも、演奏は凄いだけに残念。

昨日・今日の読書
室積光「史上最強の大臣」(小学館)読了。
シリーズ前作の「史上最強の内閣」も面白かったが、本作も痛快な出来。
毒は前作のほうが濃かったかもしれんが、作中に見え隠れする半島の国やら中共やらの国策的な反日とそれに付和雷同する団塊世代への不快感の表明は、我が意を得たりの感で十分満足。

秦建日子「殺人初心者 民間科学捜査員・桐野真衣」(文春文庫)読了。
タイトルだけ見ると民間版CSIみたいなノリだが、読後感はグッと軽い。
このまま脚色しなくても2時間ドラマに仕立てられそーなレベルの分かりやすさ。
そーゆーことを弁えて読む限りでは、エンタメとして面白く読めた。

続いて、グループSKIT「平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー」(PHP文庫)に着手し、1/4まで。

若杉弘・SKDの3枚組のサウンドバランス [音楽]

大枚はたいて新品交換とあいなったK3003復活初日。
DX100+K3003で若杉弘の指揮するシュターツカペレ・ドレスデン(SKD)3枚組を聴いた。
ワーグナー集(録音84年)、ベートーヴェン交響曲3番(同85年)、マーラー交響曲1番(同86年)の3枚だ。
このうちマーラーは単売されてたときに聴いてたが、ワーグナーとベートーヴェンは初聴。

録音年順に聴き進んだが、ワーグナーではちょっと想像と違った音が出てきた。
SKD=いぶし銀サウンドとゆーつもりで聴き始めたのに、出音はキンキンのハイ上がりな音で、しかも打楽器フォルテシモでは歪んでるよ。
2枚目のベートーヴェンでは曲そのものにパルシヴなところが少ないせいもあって、歪みが気になるよーなことはなかったもののやっぱりハイ上がり。
でも、エロイカではこのハイ上がりなところが高弦合奏部の各楽音を分解して聴かせるよーで、これはこれで「アリ」だなと思わせる。
最後のマーラーは以前聴いた時の記憶どおりの音で安心した。

さて、これはどーしたことか?
録音年順にまともな音に変化したところを見ると、録音陣が徐々にSKDの音を捉えるのが上手くなっていったってことなのかな。
もう1つの仮説はK3003がエージングなしの卸したてだから全般的にハイ上がりな印象だったのかとゆーこと。
まぁ、どっちの要素もあるんだろーな。

帰宅後に、手持ちのヘッドフォンの中で最も篭った音の出るヤツで聴き直してみた。
DX100+MDR-Z900(HDの付かない無印)でエロイカを聴いた。
この組合せでは非常によい。
帯域バランスもオケらしいバランスで聴こえるし、いぶし銀らしさも感じられる。
まぁ、Z900で聴いて丁度よいってことは、裏返して考えると、録音に結構クセがあるって証拠でもあるけど。

今日の読書
麻見和史「石の繭 警視庁殺人分析班」(講談社文庫)読了。
犯人が最後に監禁したのは誰なのか、作中で晒されるまで分からなかった。
上手いなぁと思う。
シリーズ第1作からテンションの高い作品だった。
講談社ノベルスでは4作まで出てるよーだが、文庫化を待とうか、ノベルスで読み進めちゃおうか、ちょっと悩ましい(悩ましく思ってしまうほどの上々の出来って意味で)。

昨日聴いた3枚 [音楽]

昨日は丸1日の長丁場の会議。
メインの出席者じゃないんで概ねヒトのハナシを聞くだけの拷問みたいな状態。
なんも喋らんで座ってるってのはヘンな疲れ方をする。

昨日のお供は、引き続きのDX100+333(Whiplashリケーブル)。
最近購入した3枚を聴いた。
1)マルティノンのショスタコーヴィッチ交響曲1番
2)Jaromir Honzak S.V. Petters「Blood Sings:Music of Suzanne Vega」
3)山本剛トリオ「Gentle Blues」

1)は50数年前の録音のわりには驚異的なまでにクリアな音場の見通しだが、クリアすぎて音が痩せてる。
2)はジャズに分類されてたんで、スザンヌ・ヴェガの楽曲をジャズ調で演奏してると期待したものの、実際のところ、ニューエイジ・ミュージックとゆーか環境音楽みたいなもんだった。
聴き心地のよさとゆー意味ではよい録音だが、眦を決して音と対峙するって聴き方をするもんではない(カフェで流すBGMには最適)。
3)は演奏のよし悪し以前に、録音に驚いた。
まるで1970年代のジャズアルバムみたいな録音だ。
音場とか自然な空気感とかは重視せず、その旋律を奏でる楽器の音をクローズアップして聴かせる。
シンバルの音の異常なキレ具合から察するに、たぶんイコライジングもしてるんだろーと思う。
でも、1970年代のアルバムと違って、位相に注意せずにミキシングするよーな気持ちの悪さもないし、Dレンジ・Fレンジも十分。

帰宅後に1)と3)の一部は、DX100+MH334(Whiplashリケーブル)で聴き直してみた。
1)の音痩せは少し補正されたが、3)はMH334起用でますます音場が凝縮されて1970年代みたいな風味が増加された。
この2枚のアルバムはラウドスピーカーで再生して本領発揮なのかもしれない。

昨日の読書
「大東亜戦争の謎を解く 第二次大戦の基礎知識・常識」読了。
アカがかった「戦後進歩的文化人」のまき散らした俗説を一刀両断。
返す刀で復古論者の「陸軍が諸悪の根源で、海軍は悪くなかった」的な俗説もメッタ斬り。
そーゆー意味では、右にも左にも偏向しない気持ちよさはあるが、その反面で「何にでも文句をつける厄介もん」の印象も無きにしも非ず。

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