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今月はジャック・ライアンシリーズを読んでた [ミステリー]

3本立ての2つめは読書ネタ。

今月はトム・クランシーが逝っちゃったんで、ジャック・ライアンシリーズを読んでた。
同シリーズの初期の作品は映画化と前後して、レッド・オクトバー、愛国者ゲーム、いまそこにある危機は読んでいて面白かった。
その後、日米開戦なる怪作を読んで呆れ返って、同シリーズを読むのをやめてしまっていた。
まぁ、どんくらいの怪作ぶりなのかは、現物を読まなくてもwikiで確認できるほど。

で、久々に読んでみよーかってことで本屋で探してみたら、最近の2作品デッド・オア・アライブ(文庫4冊に分冊)とライアンの代価(同)の8冊しか店頭になかった。
近時の書籍の回転の速さには参ってしまう。

珍妙な日本観が出てくることもなく、イスラムとのテロ戦争を描いた2作品は愉しく読めた。
初期の作品よりもバイオレンスの要素が強めになったかなって印象はあったが、まぁ、不快になるほどの暴力性ではないんで許容範囲。
ライアンの代価は続編へ連続する終わり方だったので、こちらも邦訳の出版に期待。
wikiのトム・クランシーの項を読むと、同シリーズはあと邦訳未出版のものが2作品あるようなんで。

翻訳物を読むのが遅いのと、体調不全もあって、上記文庫8冊を読了するのにだいぶ時間がかかった(10/4~10/23)。
その後は10/24に浜田文人「欲望 探偵・かまわれ玲人」(祥伝社文庫)、10/25に架空戦記1本をそれぞれ読了。
翻訳物でなければ1日1冊ペースで行ける。

堂場瞬一「検証捜査」のストレートな面白さ [ミステリー]

遅い昼食を松屋で。
今夏の松屋のカレーはオリジナルとスパイシーの2本立て。
今日はスパイシーを喰ったが、素カレー350円のc/pは極めて高い。
ちょっと気分の悪い朝なんかは、コイツ一発で喝が入りそーな出来。
やや塩分強めなのが難かなって以外は、あの値段ではなかなかのもんだなと思う。

晩飯の買出し中は、iPod Touch3G(FLAC Player)+333の直刺しでキース・ジャレット・トリオ「Standards in Norway」。
1つ前の記事で書いたポタCD直刺しでの333に比べると音場がギュッと縮まってるが、コクがある音味。
どちらがイイって決めつけられるわけではないけれど、買出しに歩き回りながら聴くには、音場よりも音像のクッキリ感を取る。

本日の映画
参院選の結果は20時ジャストの各局出口調査の結果が事前に言われたとおりなのを確認したところで興醒め。
気分だけでも政治っぽくとゆーことで、映画「小説吉田学校」を視る。
WWⅡ講和をめぐる動きこそ政策的だが、当該箇所を除き一貫して政局絡みのハナシ。
これで戦後政治史の多くを語ることができるってのも何だかなぁって感じ。

本日の読書
堂場瞬一「検証捜査」(集英社文庫)読了。
中公文庫その他の数冊(数年)に亘る長期シリーズが主人公の人間性回復をベースにしてるのと違って、本作ではストレートな警察小説。
多くの警察小説では真相解明のプロセスに重きが置かれ、真相そのものは早々にネタ割れすることが多い気がするけれど、本作では結構な驚愕をもって真相が明かされた。
そーゆー意味でも本作はストレートなミステリとして秀逸。

「僕はお父さんを訴えます」の爽やかな読後感 [ミステリー]

今日のお供は、C4+ESW11。
ESW11が低音多めなので、音が重たくならないよーに、C4で4倍の176.4KHzにアップサンプリングして聴く。
4倍アップの副作用として音の線が細くなってしまうことを利用してESW11の低音過剰を補正することについては以前にも書いた。

最初は聴き慣れたところでキース・ジャレット・トリオ「tribute」(2枚組)の1枚目で。
朝寝ぼけてたわけでもないのに、どんな音だったか記憶に残っていない。
まぁ、少なくとも「イヤな音」は出さなかったんだらう。
続いて、バーンスタインのフランク・交響曲。
1981年録音の初期ディジタル録音のDGG盤だとゆーのに、左右方向の音場を強調したマルチモノっぽい音とは真逆の奥行き方向に深く、間接音成分をタップリ含んだ好録音。
音がスゥーッと引いていくところの表現をよく収録してることに感心。
3枚目はキース・ジャレットとチャーリー・ヘイデンの「Jasmine」。
このアルバムの後半はなかなかの熱の入り方で聴き応えがあるが、前半はややダルく聴こえるのが常だった。
でも、今日の組合せでは前半からメリハリの効いた出音だ。
その代わり後半ではクドいかな~って聴こえ方になってしまうのは痛し痒し。

今日の読書
「碧空のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート」読了。
肩の力が抜けたご気楽作品だが、舞台を空自の音楽隊に設定したせいなのか、「有川浩」もどきになってしまった。
福田和代はシリアスな路線に徹したほうがよいんじゃなかと。

続いて、友井羊「僕はお父さんを訴えます」(宝島社文庫)読了。
巻末の解説でも言われていたが、読んでる途中で飼犬撲殺事件の裏側で何が起きてたのかってゆー肝心なとこはほぼバレてしまう。
裁判の中で驚愕の事実が判明ってゆーよーな「どんでん返し」は成功したとはいえない。
だが、エピローグがとてもよい。
悲惨な事件を描いているし、主人公や周囲の人物の心に大きな傷痕が残るはずなのに、立ち直りの希望を強く感じさせてくれるから、読後感として爽やかさが残る。
これだけで読む価値は十分あり、簡単にネタバレする瑕疵は気にならなくなるとゆー一冊。

嫌悪感のみが残る作品 [ミステリー]

昨日に引き続き、iMod+The Portaphile627を使ったが、イヤホンはK3003に代えてSE535。
明らかに音場の奥行きがない平べったい音場の提示の仕方になったし、音の輪郭の曖昧さも増した気がする。
それだけ読むと明らかな劣化だが、実のところ、音のまとまりはよくなった。
昨日は冴えなかったクナのワーグナー集も十分楽しめる水準だ。
ハイティンクのショスタコーヴィッチ交響曲8番、森高千里シングル集(1枚目)、ジョプリンのピアノ・ラグも聴いたが、どれも印象は同様で、暖かみのある音で聴きやすい。
最近のチャイニーズDAPに比べると不満もあるが、iPod 6G以降のclassicシリーズやiPod Touchに比べれば、音の厚み、音場の見通しのよさは段違い。
先鋭な音のチャイニーズDAPに疲れたときは、iModに戻るのも悪くないもんだ。

今日の読書
新堂冬樹「殺しあう家族」(徳間文庫)読了。
ワタシは、ハナシの中に出てくる必然性のある残虐なシーンに拒絶反応を示すことはない(いや、むしろそーゆー刺激のある小説は好きだ)。
著者の嗜虐的な趣向が興に乗って、行き過ぎた表現になった場合でさえも。
でも、本作はほぼ全編が残虐シーンで、そーゆーシーンである必然性(ex.登場人物のキャラクターや背景を力強く訴求するため)が感じられない。
もはや嫌悪感しか覚えない。
まぁ、非常に穏やかな言い方をしても「評価不能」の作品だ。

「ぼくらは都市を愛していた」はSFであると同時に、すぐれたミステリーだ [ミステリー]

サシの多い肉は最初の3~4片はとれも旨いのだが、それを超えると口の中が脂でコーティングされちゃうような感じ方になってしまう。
途中で口直しで喰ったチヂミが異様に美味しいと思ってしまった。
若い頃は年配の連中が「脂っぽいものは…」と言ってたのが理解できなかったのに、それを実感するよーになっちゃうとは。
まぁ、最初の3~4片が美味しく感じられるうちは、まだまだ大丈夫(と思いたい)。

昨日のお供はDX100+SE535(Luneリケーブル)。
この組合せだと中域が厚めで、やや解像度は甘くなるが、雰囲気よく聴くことができる。
時折、この楽音とあの楽音がキレイに分離してくれたらなぁと思わんでもないけど、そーゆー分析的な聴き方をしないのなら問題なく、高水準な音と言ってよい。
村治佳織のバッハ集、ワルターの田園、ショルティのエルガー集(威風堂々とエニグマ)を聴いた。
振りかえって、クラシックだから今日の穏やかな音で気持ちよかったのだが、ジャズではどうだったろう?
同じような音調でも、もうチョイとカッチリした方向に音を振りたいと思ったかな?
ケーブルをLuneからSAEC(ほとんど死蔵状態…)に換えてみると丁度よいかもしれない。
でも、肝心のSAECのケーブルを何処にしまい込んだか忘れちゃったんで、まずは発掘作業からやらんとね。

昨日の映画
WOWOWの録画で「七人の侍」の後半を視た。
HDのクリアさは、プリント直後のフィルムはこんな映像だったのかなと思わせるに十分だが、その分、音声の不明瞭さが悔やまれる。
熱演なのはよくよく理解してるけど、興奮した三船敏郎の台詞は何を言ってるのかよく分からんところも。

昨日の読書
「ぼくらは都市を愛していた」読了。
コミュニケーションを異常なまでに渇望する現代人の自我が他社との関係性で定義出来てしまうのなら、自我を第三者の意識で再構築することも、コミュニケーションをなくすと自我そのものも喪失することもあるとゆーよーなことがハナシの前提。
込みニュケーションツールに依存した挙句に制御しきれなくなることは「原発」の、コミュニケーション喪失後の世界は「津波」のアナロジーなのかな。
ま、そーゆーSF小説としてのお膳立てもよく作り込まれているのだが、ワタシは本作をミステリー(謎解き小説)としても高く評価したい。
二卵性双生児のそれぞれが主役となる2つの世界観でのストーリーが並行して進行する。
これは時間軸が異なる2つの世界なのか、それともパラレルワールドなのか、あるいは具象と心象なのか?
真意が謎のまま本書の3/4が進み、ラストの1/4で鮮やかに謎解き。
このミステリとしての作法にかなった展開に痺れた逸品。

体調不良なんで軽いのを選んでみれば… [ミステリー]

昨日の体調は散々。
朝喰ったものにアレルゲンがあったのか、気圧のせいなのか、通勤電車の中で軽く喘息気味に。
錦糸町の喫茶店で休息を取ってから1時間遅れで出勤。
一応、定時過ぎまで働いて帰宅(早退したかったが、ちょっと無理だった)。
晩飯後は早々に就寝。

昨日のお供は月曜で荷物が多いため、C3+IEM856のお手軽組合せ。
ただし、体調が上記のとおりだったので、スザンヌ・ヴェガとかキース・ジャレットとか聴き慣れた曲を流しただけ。
音質、相性云々を考えるほど気を入れた聴き方はせずじまい。

昨日の読書
軽そうなところで、佐藤青南「消防女子!! 女性消防士・高柳蘭の誕生」(宝島社)読了。
軽そうなのを選んだとはいえ、こんなにも軽いハナシだとは思わなかった…
主人公に嫌がらせをしていた犯人の小隊も早々に分かってしまうし、肝心の消防活動でも新人が級なんで奇跡的な活躍をするわで、リアリティに欠く。
映画の「海猿」級のご都合主義的展開だなと思ったし、その他のエピソードも以前別の作品で読んだことがあるような印象(実際に別の作品で類似のエピソードがなかったとしても、そう思ってしまうくらいヒネリなしとゆーこと)。
サブタイトルに「~の誕生」ってあるけど、まさかシリーズ化する気なのか?

濱嘉之の最新作・テーマはエネルギー問題 [ミステリー]

昨日のお供は久々の3段重ねで、iPodTouch3G(FLAC Player)+solo+The Continental+PRO700MK2ANV。
soloが柔らかい音調なので、ケーブルで少し締めようとゆーことで、mini-miniには赤ベルデンを、ヘッドフォンケーブルにはモンスターのiCableを起用。
ヤルヴィのベートーヴェン交響曲8番、ヤンソンスのR・コルサコフ「シェヘラザード」、キース・ジャレット「At The Dear Head Inn」を聴いた。
大音量にすると中高域が突出する印象を与えることがあるが、馬鹿でかい音さえ出さなければ程よいバランスで聴くことができる。
音楽を聴くのに支障があるとゆーレベルではないが、密閉型らしい音とゆーか、濃い音・密度の詰まった音とゆーか。
その反動で、帰宅後に上流はそのままでESW10を少し聴いて口直し。
どちらもテクニカ製なのが面白いところ。
懐の深いメイカーと呼ぶべきか、音作りのポリシーが一貫してないと評すべきか…

昨日の散財
ヘッドフォンケーブルで著名なMoon AudioからのメルマガでWadia121がリリースされたことを知った。
米帝の中でもショップを限定してるのかどうかは知らぬが、Moon Audio以外のWadia121リリースの情報は少ない。
ここは慎重に構えるのがオトナの対応なんかもしれんけど、3年前のCESで開発が公表されてから、ずーっと待ってた待望のDAC(w.headphone amp)。
WadiaのDACの濃い音は好きだし、ヘッドフォンアンプ部にも力が入っている(2009当時はRSAとのコラボと言っていた)。
買わないわけにはいかんわと即決し、早速購入。
さて、いつ届くのかな?

昨日の映画
BSプレミアムで「黒部の太陽 特別篇」。
石原の遺志は大スクリーンで視てもらうことだと称して、なかなかお目にかかることができない映画。
今回放送されたのは海外公開版で、オリジナル版よりも1時間カットされたバージョン。
そのせいか意外と呆気なく難工事を突破してしまったよーにも感じたが、オリジナル版で視たらどー感じただろーか?
BDでオリジナル版を出してくれないもんだろーか?
真に文化的な意義のある作品なら、製作者の遺志だけで封印されたままでは、それは随分と罪深いよーに思える。
版権を持ってる会社の懐具合が芳しくないって理由でも何でも構わないからリリースしてほしい(そんな理由で売り出されても誰も責めたりはしない)。

昨日の読書
濱嘉之「列島融解」(講談社)読了。
公安モノに定評のある濱の最新作は、エネルギー政策をめぐるポリティカルフィクション。
東電出身・代議士の主人公、尊大なところのある官僚上がりの1期上の同僚議員、公安からスカウトした政策秘書(これは濱ならではの設定)、中共に騙されて技術を盗まれかけた被災工場主等々の登場人物で、3.11以降の原発のあり方を軸に描く。
事件ものとゆーよりも政策論争がテーマであるため、犯罪解決のカタルシスはなく、大下英治の政治もの(ノンフィクション・ノベル)に近い味わいだ。
世間とマスコミの気が狂ったよーな反・原発に対する痛烈な批判は、まさに同感。
帰化人の通信事業者の銭ゲバ、売国奴っぷりをハッキリと(しかもねっちりと)描いているのは読んでて爽快になる。

この帰化人の通信事業者のモデルとなった人物の3.11以降の発言は、誰が見ても、いかがわしい、裏がありそーだなと分かりそーなもんだが、それなのに、この禿頭の商売人を礼賛する馬鹿が多いことはまことに嘆かわしいことだ。

堂場作品の割には… [ミステリー]

今日は部の忘年会。
ホテル宴会場での着席式ビュッフェで、定番のパーティ料理のほか、カレーライスとスヰーツをたらふく食らう。
酒類は乾杯のシャンパン位のもんで、あとはひたすら食いに走ったのだが、少々食い過ぎたよーで、終宴後、駅まで歩いてたら鼓動が激しくなった(一時的に血糖値が上がり過ぎたか?)
食い終えて3時間以上経つが、未だに胃が苦しい(どんだけ食ってんだか)。
っつーことで、今日は簡単に記録だけ。

昨日の反省を踏まえて、今日のお供はiPod Touch3G(FLAC Player)+solo+The Continental+ESW10。
よーやく自分の好みに合うESW10の音を取り戻したって感じ。
聴いた曲は、ドゥリオ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウスのショスタコーヴィッチ交響曲12番、上原ひろみと矢野顕子の「Get Together」、ベルティーニ指揮ベルリン・ドイツso.のマーラー交響曲4番の3枚。

今日の読書
「第四の壁 アナザーフェイス3」読了。
堂場作品の大好きなワタシが読んでも、ちょっとスッキリしない作品だった。
主人公と息子・元義母との関係、かつての演劇仲間である女優との関係その他もろもろの人間関係が中途半端に放り投げだされちゃってる感あり。
ま、警察小説なんで、本筋ではないエピソードがないがしろになっても構わないっちゃ構わないのだけれど、本筋が弱いとこーゆー周辺情報の弱さも目立ってしまう。
本筋の事件については犯人の動機が弱いことに尽きるのではないか。
ま、たまにはこーゆーこともあるか

北村薫ベッキーさんシリーズ読了 [ミステリー]

昨日のお供は、CK4+The Portaphile 627+T5p。
New Portaphileの名称が決まったよーなんで、今後はこのThe Portaphile 627とゆー呼称を使用することに。
こーゆー名称を見てると、The Portaphile 8610(そんな製品はないけど)みたいにシリーズ化したら楽しかろーにと妄想。

さて、急激に気温が下がって、ハーフコート代わりにオイルジャケットをスーツの上に羽織って通勤し始める。
この格好だと、T5pを装着してても違和感がないよーに思える(ま、自分でそう思ってるだけだけど)。

今日聴いた曲は、チック・コリア&ステファノ・ボラーニ「ORVIETO」、長谷川陽子のバーバー・エルガーVc協、ベルグルンドのショスタコ7番の3枚。
T5pのあっけらかんといいたくなるほどのカラリとしたドライな音調をThe Portaphile 627が強調するよーだ。
湿り気をほとんど感じない音とは言い過ぎだが、かなり辛口。
ピアノデュオはそれでOKだったし、録音が厚ぼったいショスタコでは音がスリムになってバランスが整う。
だが、Vc協に対しては、もう少し潤いがあったほうがよさそう。
帰宅後に、iQubeで聴いてみたが、こっちのほうがThe Portaphile 627よりもVc協には合っていた。
まー、こーいった機器の組合せと曲の相性って確かにあるんだけど、なかなか通勤時間帯の総武線の中でPHPAを交換するのは難しい(PHPAを2台持ち歩くのは苦にならんけど)。
そうなると最大公約数的な決め方をしなきゃならないのが悩ましい。

SONYのBDレコーダ到着。
2TB、3番組録画なんて数年前には思ってもみなかったところだが、そうした機能面だけではなく、基本性能たる画質の面でも数年前の機種より相当よくなってる。
映画のボケ味、フィルムのグレイン感の再現とか。
それなのに重量は滅茶苦茶軽くなってるんだよねぇ。
技術が進んだといってしまえばそれまでなんだが、「重厚長大を以て貴しを為す」と思ってしまうことの多いロートル世代にはちょっと淋しくもある。
ちょっとやそっとでは動かすのにも一苦労みたいな重たいヤツはもう流行らないのか?

昨日の読書
北村薫「鷺と雪」(文春文庫)読了。
これでベッキーさんシリーズを3日にわたり通読したことになる。
3巻9篇の中篇作品集とゆーよりも、9つの章から成る長編小説のよーに捉えたほうがよさそうだね。
北村の文体に品格を感ずることは前に書いた。
それに加えて、ラストシーンの抑制を効かせた閉じ方も特筆したい。
2.26当日の主人公と皇道派将校@官邸との電話での短い会話。
イチバン主人公の心理が揺れたであろうその時にベッキーさんは出てこない。
それが主人公の一人立ちを象徴するがごとく。

これら3冊の文庫本のおかげで何とも幸福な3日間を過ごせた。
著者と出版社に感謝!

高嶋哲夫「乱神」を一気読み [ミステリー]

昨日は、仕事中を除いて、読書(後述)に集中。
読み終えたところで力尽きてグッスリと寝てしまった。
で、リスニング関係は記録だけ簡潔にメモ。

昨日のお供は、C4+MH334(オヤイデリケーブル)のシンプルな構成。
ちょっと人工的にエコーを付加したかのよーに聴こえる感じもするが、音場の広さも音像の明確さも、このシンプルな構成で文句はない水準。
聴いた曲は、ジャズから始めて、妹尾美里「ラヴィ」、Akiko「Words」。
続いて、「クラシック名録音究極ガイド」紹介曲の中から、ビゼー「カルメン」(バーンスタイン、メトロポリタン歌劇場o.)。
さて、この「カルメン」、悪名高き1970年代のDGG録音だ。
マイク、ミキサーの多様で不自然さばかりが耳につく、痩せた音とゆーのがそのころのDGGへの印象だったわけだが、この「カルメン」は別物。
自然で広大な音場はまるで1950年代の優秀録音のよう(変な喩えだが…)。
「…ガイド」にもDGGとしては異例と書いているのが分かる。
これもラウドスピーカーで大きめの音量で聴くとさらに録音のよさが理解できそうな予感

昨日の読書
高嶋哲夫「乱神(上)・(下)」(幻冬舎文庫)読了。
昨日は上巻だけ読むつもりでいたが、読むのをやめることができないほどの面白さで下巻読了まで一気に読んだ。
高嶋というと自然災害をモチーフにしたパニックものの名手という印象があったが、時代小説(架空設定あり)もこんなに巧く書ける人だとは思ってもいなかった。
ハナシも面白いのだが、戦いの前夜の主人公と従者の会話とか、ラストでの北条時宗の決断とかを意図的に淡々とドライに書いてるところが著者の理性を感じられて素晴らしい。
これらの箇所はドライに書くことで心情を読み手に考えさせる、先を急ぎ読み進めるのを暫しとどめて考えさせるところだ。
元寇とともに本作の主題として神仏、もしくは神仏のための戦いとは何かとゆーこともあるのだが、その日本側の象徴の1人として日蓮が登場する。
この日蓮の扱いが中途半端なままで活かしきれていないところが惜しいが、それを除けば、文句なしの面白さだった。

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