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昨日は「ある少女にまつわる殺人の告白」に引きこまれる [ミステリー]

昨日は早めに就寝。
そーゆーときは翌朝4時頃目が覚めるはずなのに、なぜか8時までグッスリと。
健康的なよーな気もするし、ヘンな疲れ方をしてるよーな気もするし…
今日は休みを取っておいてよかった。

昨日はグダグダと。
Minibox-ESは充電しながら電源を入れ続けてるが、早々には音はほぐれない。
やっぱり100時間、200時間は通電しないとね~。
RE0は大雑把なところもあるが、鳴りっぷりがよいので、もっと気軽に使うのがよいかなと思い、c200v2(rockbox入り)と組ませてみた。
c200v2に入れているmicroSDは16GBなので、収録曲数をかせぐため、いつものFLACではなくMP3にしているが、RE0のおかげで(鳴りっぷり?大雑把さ?)、Vnのソロ部とかを注意深く聴く訳でもない限り、特に劣化を気にせず聴くことはできる。
ちなみにMP3の設定は、LameのVBRのレベル1(200Kbps前後)。

昨日の散歩のお供は、CK4+DT1350。
キース・ジャレットとチャーリー・ヘイデン「JASMINE」、アリス=紗良・オットのチャイコ・リストP協、スザンヌ・ヴェガ「Close-Up Vol.2」。
読んでた本に引きこまれて、実は音の印象はあまり残ってない。
う~ん、高級耳栓状態?
イヤホンじゃなくてヘッドフォンだけど。

昨日の読書
佐藤青南「ある少女にまつわる殺人の告白」(宝島社)読了。
これは凄いね。
解説で茶木氏が激賞していたが、確かにそのとおりで、「このミス」で大賞に及ばず優秀賞どまりだったのが不思議なほどによい出来。
「告白」風でもあり、「白夜行」のようでもあるが、そーゆー形式とかテーマが前に読んだパターンだなと批判する以前に、構成、伏線の張り方とその回収っぷりの見事さに引きこまれた。
ワタシがミステリに求める大きなポイントのひとつが広げた風呂敷をキチンと畳んでるかとゆーことなんだが、その点で満点。
ネタバレになるかどうかスレスレの感想だが、インタビュー形式で過去の事件を振り返りつつも、なぜインタビュアーが過去の事件の関係者の取材をしているのかが分かったときの背筋に来る恐怖感が見事!

ひとつだけ文句をつけるなら、タイトルのダッサダサなとこかな。

水木楊の新作は大傑作! [ミステリー]

今日のお供は、iPodTouch3G+solo+STEPDANCE+Edition8。
ノラ・ジョーンズ「Not Too Late」ではEdition8のチョイ高域がきつめのところもヴォーカルの艶につながり好印象につながった。
上原ひろみ「Voice」のピアノの音はキレイにコロコロと転がる。
ただ、オケもの(ブーレーズのペトルーシュカ、フェドセーエフの悲愴)では中低域の量が不足しているため、ときどき白っぽい音になってしまう。
ただ、soloを使うことで、音調としては深々とした腰の強さを感ずることができるので、もうチョイで補正できそう。
明日は、同じ組合せでmini-miniケーブルをノイマンにしてみよう(今日はAugPtツインだった)。

今日の読書
水木楊「謀略海峡」(文藝春秋)読了。
これは傑作!
帯には「壮大なスケールで描く迫真の台湾侵攻劇」とあるが、それだけでは本作の魅力は現わせない。
1)第1級のポリティカルフィクションである。
大陸(中共)の「作戦」と、台湾(国府)の「作戦」の2つがどのよーに進行し、いかなる決着を見るのか?
2)日本の枠組みを超えた男の冒険小説である。
主人公(元空自パイロット・現秘密工作員)の冒険譚であり、作品最後に仕掛けられる最大の冒険とは?
3)現在の支那事情をふんだんに盛り込んだ情報源である。
作者が上海生まれであることも影響しているのか、既刊の「北京炎上」といい、本作といい、大メディアが書こうとしない支那の状況が読みとれる。

ぶっきらぼうな文体も魅力的だ。
冗長じゃない分だけ、読み手を先へ先へと読み進めるように促してくれる。
律儀なまでに敷かれた伏線は、ことごとくキチンと風呂敷を畳んでくれるところも好感が持てる。

内容も小説としての完成度も申し分ない傑作だ。
ワタシの思っている「水木の書くものにハズレなし」は本作でも記録更新。

惜しい「THE WAR 異聞太平洋戦記」 [ミステリー]

今日のお供は、昨日と同じく、S:Flo2+STEPDANCE+T5p。
たぶん、ほとんどこの組合せの出番が多いんで、これからは「定番」とゆー略称にしちゃおう。

聴いたのは、ハイティンク・コンセルトヘボウのチャイ4、キース・ジャレット&チャーリー・ヘイドン「ジャスミン」、クライバー・VPOのブラ4、YEN TOWN BAND「MONTAGE」。
VPOの弦・木管の柔らかな響きからYEN TOWN BANDのディストーションを効かせたサウンドまで何でもこなすなぁ、この組合せは。

家を出る前に、T5pでまだ試していない組合せがあることを思い出したので、ちょっとお試し。
BDレコーダのデジタル出力につないでるDA10との組合せだ。
T5pに付属している延長ケーブルを経由して鳴らしたのだが、最初は愕然とした。
ガサガサとイヤな音(歪み)が……
T5pを直接DA10につないでみるとフツーに鳴ってくれたんで、犯人は延長ケーブル。
ヘッドフォンケーブルやmini-miniケーブル、dockケーブルですらエージングが効くんだから、延長ケーブルも同様なんだろーな。
とゆーことで、DA10につなげて信号流しっぱなしで外出中した。
帰宅後にもう一度聴いてみたら、今度は大丈夫。
コンデンサーとかのエージングは分かるんだけど、ケーブルのエージングってなんなんだろーね?
プラグとの半田付けの半田(合金)の分子の配列が電気(信号)を通しておくと、整列するよーになるの?
畳まれていたケーブルの被覆のストレスがとれるの?
う~ん、よく分からんなぁ

DA10につないだ、この延長ケーブルを使って、BDレコーダの中の音楽番組を使って、ポタ用ヘッドフォンのT5pとEdition8を試聴。
ジャズのソースはたまたまBDレコーダのHDDに入ってなかったので試さなかったので、判断保留だが、クラシックとJ-POPは試聴ソースにすることができた。
NHK音楽祭のオケ(ヤルヴィ・独カンマー)とかクラシック倶楽部のピアノ(アンナ・ヴィニツカヤ)のステージに楽音がポッカリと浮かび上がる様はT5pの圧勝。
J-POPのライブ(GIRL POP FACTORY 10)のオーディエンスも含めたライブ感はEdition8のほうが愉しい。
ちょっと面白かったのは、Edition8をポタでPHPA経由で使ってるときは多かれ少なかれ刺さるところが検知されるんだが、DA10では不思議なほどに刺さるよーな音にならないこと。

と、まぁ、両機を比べてみれば、上記のような結果になったけど、ホールの客席で聴いてるよーな臨場感、開放感は両ポタ機よりもHD800のほうがいいけどね~。

今日の読書
海堂の続きを読む前に、よーやく買えた「THE WAR 異聞太平洋戦記」を先に読了。
東京大空襲、真珠湾奇襲、山本五十六戦死、久米島事件、ノモンハン事変の5つの局面に隠された真実(?)を明かしていく5本の短編からなる連作集。
異聞東京大空襲のアタマから柴田は飛ばしている。
柴田のノンフィクションとしての代表作「下山事件 最後の証言」からの続きであるかのよーに、実在の謀略機関・亜細亜産業、謀略家・矢板玄、右翼・田中清玄を彷彿とさせる機関や人物を配して、ハナシが展開していく。
東京大空襲における陰謀と裏表のよーな関係の陰謀が真珠湾攻撃にも存在した。
両陰謀に係わった山本五十六の死の真相は何か。
とゆーよーに最初の三作は連続した一つのおハナシと見ることができる。
ノンフィクションの続きのような形で始まるこの連作はホントにフィクションなのか?
4作目の久米島事件は前3作と直接のつながりはないが、ほとんどノンフィクションの趣き。
ただ、ノモンハンとゆー、戦略的にどーでもいいと思われていた場所でなぜ日・蘇は争ったのかを解く5作目が語る「真相」は相当にトンデモだ。
これがなかったら、虚実綯い交ぜの本作で描かれてたことのすべてが真実なんじゃないかと誤解?錯覚?をさせるよーな構成になったと思う。
惜しいことだ。
で、1作目から4作目で語られたことは真実なのか、フィクションなのか?
そのこと自体が一種のミステリーみたいなもんなんだが、その答えはタイトルの直後の頁に書かれている。
「この物語は事実に基づいたフィクションである。  作者」
なかなか洒落た構成だ。
5作目のオチがトンデモレベルでなかったら、とゆーことだが。
ホントに惜しい。

伝奇ものはよく分からん [ミステリー]

今日のお供は、S:Flo2+P4+Edition8。
中高域にピークのあるEdition8を神経質にならずに鳴らすのは美点。
特に、他のPHPAでは薄くなりがちなヴォーカルでP4のよさが出る。
ただし、STEPDANCEに比べると、低音の輪郭が弱いとか、分解が不足とゆーとこもある。
これは神経質ではない音、大らかな音を得るのとバーターかも。
今日聴いた曲は、ムターのメンデルスゾーンVn協、長谷川陽子のバーバーとエルガーのVc協、中森明菜フォーク第2集、バーンスタインの革命。

LCD-2 balancedは80時間経過。
昨日と大きく変わらず。
だいたいのエージングは50時間位でOKだったのかな?
昨日書いたとおり、音が随分とほぐれてきた。
ちょっと気になったのは、一部のソースで左右に音が分かれて、中央のファンタムチャンネルが浮かんでこない場合があったこと。
まー、一部のソースのみなんで、ハードウェア側の問題じゃない可能性もあるけど。

夜は(脳ミソが)ちょっと疲れ気味だったので、ボケ~っとドラマを眺める。
SPEC(TBS)、秘密(テロ朝)、パパはニュースキャスター(BS-TBS)。

今日の読書
「蜜姫村」読了。
ミステリーとゆーより伝奇ものなんで、昨日の記事で帯の記述でネタバレしてるじゃないかと書いたが、そーゆー批判は当たんないね。
そのバレてるネタをどのようにおどろおどろしく表現しているのかをこそ愉しむものなんで。
ラストの手前までは面白く読めた。
だが、ラストの蜜姫の決断は、ちょっと理解不能。
蜜姫村が日本の因襲の縮図だとしたら、最後の決断は古き日本人(頭領)の矜持の現れなのか?
あと、蜜姫の尊大さとご先祖の女(初代・蜜姫)の献身がワタシのアタマの中ではうまく結び付けられず。
プロローグとエピローグで語られる孫娘の決断も、トートツすぎて、これまた理解不能。
う~む、ミステリーならぬ伝奇ものでは、そーゆー細かいことは要らぬ要素なのかなぁ……

上記のほか、架空戦記1本、コミックスで文庫版「アフター0(5)」も読了。

聴いたジャズは充実しても読書は駄作を掴む [ミステリー]

起きぬけにSTAX SR-404でスザンヌ・ヴェガ「RETROSPECTIVE」を聴く。
SRM-007tAの電源を入れっぱなしで寝たので暖機も十分。
昔のSR-Λproはもっとハイ上がりだったのに、404は落ち着いたバランスだなぁ。
あ、ワタシの耳(高域の聴き取り能力)が劣化してるのか……

と、自虐的なことを考えてるうちに14時になってたので、遅い昼食→読書@エクセルシオールに外出。
今日のお供は、S:Flo2+STEPDANCE+HD25-13Ⅱ。
以前に書いたとおり、ワタシのHD25-13ⅡはHD650用ケーブルを短くして3.5mmプラグを付けたものにリケーブルしてある。
オリジナルよりも軟らかい方向に音を調整した感じかな。

これを選んだのは、まずはジャズを聴きたかったので。
とゆーことで、皮切りは、キース・ジャレット&チャーリー・ヘイデン「ジャスミン」。
今日じっくり聴いてみてもやっぱりヘッドフォン向きのソースじゃないのかもしれん。
ちょっと音が沈みこみ過ぎで、聴いてて辛くなるところもある。
もう少し軽やかに聴きたい。
そーゆーときは、同じキース・ジャレットでもトリオで「Standards In Norway」を選ぶ。
キースのアルバムの中でも、聴いててもっとも寛げるのが本作だ。
ECM録音とSTEPDANCEの相性も良好。
3枚目はエリン・ボーディ「Over And Over」。
このアルバムは音がクリップしちゃってるところが何箇所かあるのが珠に疵だ。
そーゆー歪みがあると、STEPDANCEはSR71Aで聴くよりも歪みが強調されるように感じる。
最後は、ジャズじゃないけど、村治の「ソレイユ」後半。

今日の諸々
P4は無事に本邦到着。
順調なら明日通関、月曜配達かな(日曜って通関休みだっけ?そうなら更にもう1日かかるか)。
来るものあれば、お亡くなりになるものも…
tf10のケーブルを踏んでることに気付かないまま持ち上げたら、ヤフオクmogamiケーブルは見事に千切れた。
まぁ、null-audioのLuneがあるんで聴くに不自由はしないけど、自分の粗忽さに落ち込むわ。

今日の読書
首藤瓜於「刑事のはらわた」(講談社)読了。
う~ん、正直なんじゃこりゃって出来だ。
主人公の立ち位置がブレブレだし、何かの伏線かなと思った設定もハナシの本スジに絡まないまま放置。
帯の「俺は組織から切り捨てられるのか」は事件と直接の関係も持たないし、主人公が切り捨てられるような結果も待っていない。
盗犯係出身の若き警部が真面目に県警本部の鑑識係を勤める描写はリアリティがあるのに、この性格がハナシの終盤には消えてしまう。
消える=主人公の立ち位置を一変させるのに相応しい「何か」があったようにも読みとれない。
本作のダメなところを拾えと言われたらキリがないほどなんで、もうここでは挙げない。
これは躊躇なく「ダメ」出しのできる作品だ。
帯の「他に誰も書けない首藤ワールド全開で亜空間に読者を誘う」は正しい。
誰も書かんわ、こんなの。

「神歌」はおススメ作品だ [ミステリー]

今日のお供は、HM-801+tf10。
この組み合わせは、エージングが進んだ後であっても、あまりよい相性とはいえなかった。
THE PLAYERS LIVEはよかったのだが、オケものはどれも好みに合わず。
なんか聴いてるうちにフラストレーションが溜まってきたので、今日は珍しくほとんど聴かなかった。

昨日落とした眼鏡は、宗吾参道駅で発見。
電話したら取りに来てくれとゆーので、会社の帰りに行ってきたが、往復1時間半ロスした。
まぁ、見つかってよかった、よかったってことにしておこう。

今日の読書
「神歌」読了。
これは久々に読み応えのある冒険小説だった。
こーゆーハナシに超能力みたいのが出てくるのはウソくさくて好きじゃないのに、本作ではそーゆー厭な印象を持たずに読めた。
怒涛のストーリーを読み切ったところで出てくるラストの主人公の台詞がよい。
いやいや、ホントにこーゆーのが読みたかったんよ。

「悪の教典」一気読み [ミステリー]

今日は書留郵便が来ることがあらかじめ分かっていたので、半日、郵便配達人を待つ。
書留受領後、HM-801のアンプカードをグレードアップのために発送。
たぶん次の週末には戻ってくるのかな?
今までのHM-801のハイ落ちな音も味のうちと理解して、結構愉しめたのだが、ハイ落ちなイヤホン・ヘッドフォンとの相性の悪さは悩ましかった。
新しいアンプカードで組合せの範囲が広がるとイイなぁ。

それこれの雑用を済ませてから遅い昼飯。
何をお供にするのか考えるのが面倒だったので、DAPはc200v2のママでイヤホンだけ換えてみた。
てなことで、今日のお供は、c200v2+IE8になった。
聴いたのはエリン・ボーディの2枚のアルバム、アリス=紗良・オットのチャイコP協など。

今日の読書
さて、今日は久々に「読んだぞー」って言いたくなるほど読んだ。
貴志祐介「悪の教典(上・下)」(文藝春秋)の計850頁近くを一気呵成に読了。
今日は上巻、明日は下巻と配分を考えてたんだが、上巻を読み終えた段階で、「止まらない」状態に突入。

上巻が心理的にキリキリと締めつけてくるよーな展開だったのが、下巻では一転して「バトル・ロワイヤル」並みのアクティヴな恐怖に。
後者も十分面白かったが、ワタシとしては前者のキリキリ感が気に入った。
こーゆー悪漢ならピカレスクものも悪くないねぇ。
前半を読んでると、正義の理念を超える快感を疑似体験できたよーな感じだ(流石に後半の大殺戮に共感を覚えるほど狂っちゃいないが)。

「狂う」と言えば、本作で数か所「キチガイ」を「キ●●●」と表記していた。
これって、文藝春秋の規制?著者の自主規制?それとも著者の皮肉か?
ワタシはこれを皮肉ととらえたい。
サイコパスの実相の前には言葉狩りが無力であることを暗黙裡に宣言する意図なんじゃないのかなと。

さて、恒例の(笑)脳内キャスティングは、次のとおり。
・サイコパスな教師(主人公):谷原章介
・表面上は強気なくせにサイコ教師にメロメロな女子生徒:矢島舞美
・カンが鋭く教師の正体を見抜く女子生徒:福田麻由子
・ホモセクシャルな美術教師:手塚とおる
・猿のよーな淫行体育教師に弄ばれる女子生徒:小野恵令奈
女子生徒の配役は全くの趣味の問題だが、主人公と美術教師は結構いいキャスティングと思うのだが……

まぁ、新刊のミステリのネタばれは無粋なんで書かないが、これだけの大部を一気読みさせるだけのことはあると断言。
読後に、文藝春秋のwebに設けられた本書の特設サイトを読んでみた。
著者インタビューを読むと、これほどに著者がサイコパスについて考え抜いたうえで書かれたのなら、本書の面白みも伊達ではないなと納得させられる。
事前にインタビューを読むのは面白みを減殺してしまうので要注意だが、読後にはインタビューも併読することを推奨したい。

とにかく面白かった!!

交渉人遠野麻衣子のドラマと小説最新作 [ミステリー]

今日のお供は、touch3G+tf10。
積極的な理由があっての選択ってわけではなく、HM-801もS:Flo2もバッテリーが半分以下の状態だったから。
ま、touch3G(iOS4適用)の音をゆっくり聴いてみるかって気もあった。
相方には、ワタシにとって比較的DAP(PHPA)の選り好みをしないところで、tf10を選んだ。

まず、聴いたのはショルティ・VPOのワーグナー指環管弦楽曲集(楽劇抜粋じゃない方)。
iOS4適用後のtouch3Gは、やっぱり以前に比べて、低音の薄いとこは直ってる。
ただ、F特の聴感上のバランスにまったく問題がないわけではなく、高域が伸び切っていない。
このためVnのキレが丸まってしまう。
続いて、上原ひろみ「アナザー・マインド」。
確かに高域のイチバン高いとこがスッパリ切れてるのだが、もうちょい下の帯域(中高域?4~5KHzあたり?)は強めに出ている。
このためピアノの音が耳に強く入ってくるのだが、tf10の高域は決して攻撃的ではないので、さほど聴きにくくはない。
ひとによっては、ピアノの粒立ちがよいと高評価を与えるかもしれない。
最後は、村治佳織「ポートレイツ」。
これも高域の丸まったギターだなと感じたが、このアルバムでは中高域の強いとこは気にならなかった。
と、3枚のアルバムを聴いてから思ったのだが、tf10よりも333のほうがよかったかも。

夜は、UMPCのチューニング。
いろいろと削ぎまくったが、foobar2000+ASIO4allでは音がプツプツ途切れる症状は直らない。
う~ん、機種の選択を間違ったかなぁ……
ま、もう少し、もがいてみますかね。

今日のテレビ
テレ朝「交渉人 遠野麻衣子・最後の事件」を視る。
原作は大変面白く読んだ記憶があったし、主演の若村麻由美も好きな女優なんで愉しみにしていた。
だが、視てみると、う~ん何とも微妙な出来。
悪くはないんだけど、いつも変らぬ土曜ワイドの2時間ドラマの域を出ることなし。
ちょっと欲求不満だったので、お口直しにBSフジで「刀語(第6話)」。

今日の読書
五十嵐貴久「交渉人・籠城」(幻冬舎)読了。
上記ドラマ放送に合わせて、同シリーズの最新作を読んだ。
籠城に巻き込まれたと思われてた人質のホントの意味(役割)とかは、ありがちな設定で、意外性はない。
しかし、著者の筆力のなせる技で、スリリングな展開を一気に読ませる。
特に最後の70ページは読むが早いか、頁をめくるのが早いかという勢いで読んでしまった。
だが、事件解決後の主人公と上司との間の少年法をめぐる会話は蛇足に思えた。
少年法の矛盾、犯罪被害者の家族の保護とか、諸々の問題点は事件を書いている部分に十分に現れてるので、ことさらに事件後の主人公に語らせる必要はない。
これはなかったほうが読み手に考えさせるところが大きかったのではないかと思うし、また、小説の出来としても余韻が強く残るよーな気がする。
面白い作品なのに、最後のこれは大変惜しいことだ。

自分の「会社が消えた日」を思いだした [ミステリー]

今日のお供は、iPod6G + NC300D。
なるほど暗騒音が減ると大きい音量じゃなくても大丈夫というのは分かった。
たぶん音量が小さくても音の勢い、迫力が消えないように見せかける演出なんだろうが、中低音が多めでハイ落ちっぽいところは20時間エージングしても変わらず。
ただし、高域の伸びはチップでも改善されるところがあるので、手持ちのチップでいろいろ交換してみてみたところ、IE8 のラメラ(L) がイチバン合うようだった。
しばらくはこれで運用

今日の読書
水木楊「会社が消えた日」(日本経済新聞社)読了。
パラレルワールドものの SF ということになるんだろうが、中身としては会社とか世間体のしがらみに対する痛烈な批判。
フツーに読んだら、あざとく感ずるかもしれんが、ワタシの場合はちょっと自分の経験と重ね合わせてしまい共感するところ大。
もちろんパラレルワールドに入り込んだことなんぞあるわけもないが、それまで「それ行けドンドン」だった会社が為政者の一言で一斉に攻撃を食らう、社会的に「会社が消えた」状態にさせられかけたことがある。
当時、経団連もウチの会社の批判に回ったが、批判の真っ最中に経団連の事務局長を退職した人がエッセイで「それまで使えるだけ使っておいて、一斉にみんなが批判に回ったのには驚いた」と書いていたが、ホントにヤポンスキーは生贄の羊が大好きな国民だと思う。
その後、ウチの会社は業務を新しい仕事の分野に転身して、少しずつ実績を積みつつあるが、8年前に一夜にして世間が一斉に批判に回った、あのときを目の当たりにしてしまったんで、以前のような踏ん張って仕事をするぞという気は失せてしまった。
ホントに「ときどき仕事」という気分だ。
本作の主人公は最後に会社を棄てるが、ワタシは喰ってくためにそこまでの割り切りはできず、いまだに半チクな勤め人稼業をつづけてるところは違うが。
まぁ、そーゆートラウマみたいなもんを思い出させてくれた作品。

今日は、これからヱヴァ2.0をレイトショーで観に行くので、気が向いたら夜中に何か書くかも。

麻生幾の新作 [ミステリー]

今日のお供は、iMod + SR-71A + tf10。
tf10は勢いで聴かせるようなところがあるので、深く考えず大きめのボリュームで楽しむのが正解。
オケものをパッと聴く限りでは、申し分のない音でポータブルならこれでオシマイにしてもいいかなと思ったりもするが、分析的に聴き始めると物足りなくなるところも。
例えば、キース・ジャレット・トリオの「up for it」。
このトリオのアルバムの中で特に気に入っており、毎日、ハードウェアを変えて、このアルバムの中から数曲聴いている。
tf10ではピアノの高域のう~んと高いところがプッツリ切れてるように聴こえる。
これはEdition9によって聴き手のワタシの要求水準が上がってしまったためなのかもしれない。
しかし、東京ブラススタイルとかスペクトラムの管楽器を大きめの音量で聴く場合には不満を感じさせないから、要は使い分けということなのか?

今日の読書
麻生幾「ショットバー」(幻冬舎)読了。
麻生の新作はたいて発売日に購入するが、本作は数日遅れでの購入になった。
ミステリーだと思わなかったからだ。
表紙の装丁もタイトルもミステリーらしからぬ感じだが、帯に「わたしは自立した女になる」と大書してあったら、国際謀略スパイ小説だなんて誰もわからないんじゃないのか。
小さな文字で「捜査1課」、「外事警察」、「自衛隊」なんて文字があるけど、パッと見でそこまでは気づかないよ。
不勉強な書店だったらミステリー置き場に置くことすらしないだろう。

まぁ、装丁とか帯への不満はアホな編集者を罵ればよいだけのことだが、問題はナカミだ。
ストーリーはちゃんとしている(いつもの麻生のような小説を通じて警察内部の情報をはじめて知ったというような情報源としての魅力はあまりないけど)。
しかし、主人公の元上司、捜1の主任、謎の海自士官、外事2課の作業班長などなど魅力的な人物像になりそうなキャラクターがことごとくアッサリとスルーされてる。
行間を読めってことじゃ済まないよ。
こんなに軽~い扱いじゃ。

ボリュームは300ページ(原稿用紙600枚超)なので、ホントなら不足はない。
しかし、どーにも物足りなさが強い。
たとえて言えば、大長編ミステリーのシノプス(梗概)だけ読まされたような感じだ。
F・フォーサイスにも「ハイディング・プレイス」という有名な駄作があるが、正直、空虚な気分にさせる読後感は本作と「ハイディング・プレイイス」はよく似ている。
ちなみに、「ハイディング・プレイス」はフジテレビが高倉健主演で映像化するためにフォーサイスへシノプスの執筆を依頼したものだが、実際に映像化はされなかった。
どんな事情か分からぬが、梗概だけではフォーサイスらしさが出ずにつまらない作品に思われたから、映像化にゴーサインが出なかったということではないだろうか(活字媒体としても、日本語版は出版されたが、本国で英語版は出されることはなかった)。
してみると、本作も2時間ドラマかなんかの原案として、どっかの局から依頼された「やっつけ仕事」だったんだろうか?
麻生がなぜこんなものをかいたのか、それこそがイチバンのミステリーだ。

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