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名録音の要素は色々 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

今日のお供は、iPod touch 3G+solo+The Continental+ESW10 の定番組み合わせ。

以前、MH334で聴いた「ノジマ・プレイズ・リスト」は、ピアノの響き板で共鳴する音を近距離マイクで捉えたダイレクトな印象だったが、今日の組み合わせではもうすこし間接音成分が増えて、リスニングポジションとの距離も離れた聴こえ方になる。
同じソースなのにモニターっぽい聴こえ方が音楽鑑賞的になったのが面白い。

次は、ライナー・CSO のシェヘラザード。
第1楽章を聴き始めた段階では、ワタシの大好きなヤンソンス・LPOの耽美な鳴らし方に比べるとVnソロが即物的に聴こえる。
だが、聴き進めるに従い、緊張感が高まっていく。
「クラシック名録音究極ガイド」によると、終楽章は編集なしのワンテイク一発録りだとゆーことだが、まさに演奏現場の張り詰めた空気をそのまま記録した、文字通りの「レコード」なのだなと思う。

最後は、ショスタコーヴィチ交響曲第1番・第9番(マルティノン・LSO)。
音場の広さは最新録音並みの優秀さだが、音色が何とも柔らか。
羽毛で耳をくすぐられるような心地よさだ。
ピアノや打楽器を先鋭に録ることの多い最近の録音との違いがこの音色だろう。
ナマの演奏をホールで聴けば、楽音が耳に刺さることは滅多にないことから考えると、さて、この1957年の録音と最新録音のどちらが忠実度が高いといえるのか考えさせられる。
と言っても、ナマで聴けないよーな鮮烈さを味わうのもオーディオの愉しみの一つなんで、どちらのスタンスが正しいのかなんて決めつけられないことだが。

今日の読書
古川愛哲「原爆投下は予告されていた」(講談社)読了。
久々のバカバカしいほどのトンデモ本だった…
書証、人証は無く、状況証拠と「旧軍幹部は庶民を意図的に犠牲にする悪辣な集団に違いない」という妄執だけで、単なる仮説を真実と言い張る。
竹島どころか対馬もKoreaのものだとゆー何処ぞの妄説と同レベル。
大筋が出鱈目なら、ディテールの軍事知識も間違いが多い。
自称郷土史家の自費出版並みの内容なのに、よくこんなもんが講談社の企画会議を通ったなぁ。
その方がよほど歴史の謎だ。

マイクの使用本数の少ない好録音を3枚 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

今日は脳ミソが茹だるよーな暑さ。
そんな中、職場の暑気払いで焼肉屋で晩飯。
A5和牛一頭買いが売りの店なので、焼肉屋のレギュラーメニューでは目にすることの少ないザブトン、ミスジ、カイノミなどを含むコースをいただく。
ワタシの好みからすると、肉の味が濃いとゆーことでカイノミが美味かった。
年齢のせいか、サシ(脂肪)の味よりも肉(筋肉部分)の味がハッキリする部位がイイね。
若い頃は「霜降り・命!」って感じだったけど。
それから、冷麺が盛岡式だったので、蕎麦粉を使わないタイプであることもポイントが高い(ワタシは蕎麦アレルギーなんで平壌式はアウト)。

さて、今日のお供は、C4+MH334(オヤイデリケーブル)。
昨日の組合せが今夏におけるヘッドフォンの定番とするなら、イヤホンの定番が今日の組合せ。
ジャズ(の一部の曲)を聴いたときは「もう少し暴れ馬のような要素があってもいいかな」と思うこともあるが、クラシック、ヴォーカル、そしてジェントルなジャズを聴く限りでは、まさに過不足のないバランス・キャラクターの音だと思う。

聴いた曲は、ヘンデル「セネシーノのためのアリア集」、プロコフィエフ「アレクサンドルネフスキー」(スラットッキン、セントルイスso.)、ラフマニノフ「交響的舞曲」(ヨハノス、ダラスso.)の3枚。
いずれも「クラシック名録音究極ガイド」で紹介されている曲だ。
アリア集は、少ないマイクを用いて音場情報をふんだんに取り込もうとする録音だとゆーことが一聴して分かる。
面白いのはハードウェア(ミキサー)の制約でやむなくマイクの本数を減らしたとゆー訳ではないことで、この録音は1986年のものなのでマルチマイクでもディジタル録音でも可能なはずなのに、敢えて少数マイクを用いたアナログ録音を採用している。
このあたりの選択に録音技師(又はプロデューサー)のセンスのよさなのだろう。

「アレクサンドルネフスキー」では、演奏の表現の付け方が多様なところがよい。
フワッと耳元をくすぐるよーな音から、咆哮と言うべきフォルテシモに至るまで、幅広いキャラクターの音が愉しめる。
音自体の表現の幅は広いが、演奏は楽天的なムードに支配されている。
こんなに楽天的な「氷上の戦い」は初めて聴いた。

「交響的舞曲」ではまたもや予想を外した。
特定の楽器パートになると、その楽器が鳴るところだけ音場の空気感が広がり、そのパートが終わるとスッと音場の広さが元に戻る。
てっきりマルチマイクの多用なんだろーと見当を付けたんだが、「……ガイド」を読んでみると、これも最小限のマイクしか使わない演奏だとゆーことだった。
う~ん、修行が足らん。

今日の読書
須藤靖貴「ベースライン」(PHP文芸文庫)読了。
野球部が舞台なのに野球の試合運びそのものに関する記述は少ない。
それでも面白い。
野球モノではなく、野球が好きなヤツを主人公にした青春モノと考えればよいのか。
喩えてみれば、野球コミックスの名作「キャプテン」から野球の試合の部分を除いてみたものとゆーことだ。

犬村小六「とある飛空士への追憶」(小学館)に着手し、半分まで。
何だかアニメ化でも前提にしていそうな匂いがするなぁ

(追記)
最後の1行ですが、アニメ化が決定している作品を指して「アニメ化を前提にしていそうな匂い」は変な言い回しなので、「執筆した時からアニメ化を前提にしていた匂い」に訂正します)

定番の組合せで聴く合唱 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

今日のお供も定番で、iPodTouch3G+solo+The Continental+ESW10。
密閉型ヘッドフォンを用いる環境としては、曲のジャンルを選ばないバランスのよさも含めて、全く不満がない。
T5p、Edition8など他にも選択肢はあるし、それぞれ独自のよさがあるが、突出した弱点がないESW10は使いやすい。

まず最初に聴いた曲はジャズから山中千尋「フォーエバー・ビギンズ」。
初めて聴いたときには「ふ~ん、悪くはないね」程度の印象だったのだが、何度か聴き続けるうちに、力まないピアノのタッチ、響きのよさがじわじわと浸食してきたかのようで、今ではすっかりお気に入りの1枚になった。
上記組合せで聴いてると、フワッとした浮遊感を覚え、ポータブルな機器を使ってることを忘れてしまう。

2枚目は「クラシック名録音究極ガイド」紹介曲の中から「イヴンソング・フォー・アッシュウェンズデイ」を聴いた。
初めて聴く合唱曲で、しかも、対訳歌詞カードもない状態だったので、何を歌ってるのかは全く意味不明。
ここでは、ひたすら音の美しさを味わうだけ。
収録場所(教会)での残響がタップリと収録されており、教会の中で合唱団から距離を置いた位置で聴いたらこんな風に聴こえるんだろーなっていうリアリティを感ずる。

今日の読書
「論説室の叛乱」読了。
脱税をめぐる7人の論説委員の叛乱は、分野こそマニアックだが、中味は企業小説(派閥争いとか、自分の言動を認知させるための小芝居とか)のようで面白い。
ただ、最後まで脱税に関するハナシのままであれば収まりがよかったはずなので、大震災関係のエピソードは全くの蛇足。

Edition8の分解能が……。でも、この陽気ではやめたほうがよかった [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

今日のお供は、C4+Edition8。
昨日がイヤホンだから今日はヘッドフォンにしよう、ESW10ならThe Continentalと組ませるから別のにしよう、そーゆー単純な消去法でEdition8にしてみたが、家から駅までの数分を歩いただけでイヤパッドの中が汗で湿ってきて、この単純な選択を後悔。
汗が沸き出てきたなと思った都度ハンカチでイヤパッドを拭きながらの運用になったが、う~ん、涼しい日以外はEdition8で出歩くのは避けよう。

通勤往路で聴いたのは、エルガー・エニグマ変奏曲(モントゥ・LSO)。
エルガーの曲は朝イチで聴くのに相応しい……とゆー偏見(?)を持っているので選曲。
「クラシック名録音究極ガイド」ではマッシヴなサウンドとストラクチャーの明晰さの両立を讃えているのだが、Edition8で聴くと、後者の要素が際立つ。
そのおかげでマッシヴな演奏というよりは羽毛で撫でるような繊細さが印象深い。
エルガーの曲らしいといえばそのとおりなのだが、モントゥらしからぬサウンドというふうにも思った。

昼・通勤復路・帰宅後にかけて、ガーシュイン「ポギーとベス」(マゼール・クルーヴランドo.)を聴いた。
全曲版を聴くのは今日が初めて。
ガーシュインとゆーとジャズっぽさのある曲の印象が強かったが、この歌劇を全曲通して聴いてみると、現代演劇風の要素を帯びつつも、オケパートは宗教曲のような荘重さを伴ってることに驚く。
こちらでもエルガーで感じたのと同様に、Edition8の高い分解能とS-LOGICのおかげでステージの見通しのよさ、音の設計図を見るよーな聴かせ方をする。
もう少し肉厚な音のヘッドフォンで聴いたほうがよかったかな?
手持ちのポタ機の中ではHD25-13Ⅱとか、イヤホンならMH334とか、そのあたりが合いそう。

今日の読書
立石勝規「論説室の叛乱」(講談社文庫)に着手し、半分まで
コミックス「ウロボロス(10)」読了

サルベージ中に「ばらの騎士」を聴いた [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

ALACはcopy tranceとかいうソフトで回収。
FLACもメタデータ編集で通し番号を付けたものはiTunesのアプリの文書から回収。
あとは、通し番号を付けてないFLACをDAP本体とmicroSDからコピーするだけ。

上記作業中に未読のコミックスを7冊読了。
PCが拾い上げてるのを監視しててもしょうがないんで、CK4+SE535(SAECリケーブル)直刺しとゆーお手軽な装備で散歩。
「ばらの騎士」(カラヤン・フィルハーモニア)を全曲聴いた。
シュルシュルとノイズが軽く乗っていることを除けば、56年録音とは思えないほどの優秀録音。
舞台の様子が目に見えるよーなリアルな音場。
破壊的なまでの声楽の力強さ。
あまりオペラが好きではないワタシが通しで全曲聴いてしまったのだから、録音だけではなく、演奏も上等ということ。

オペラをオペラらしく愉しませるのだから、SE535は聴かせどころのツボをおさえた優秀なイヤホンなのだと思う。
CK4直刺しの輪郭が甘めな音でこれだけ愉しめたのだから、何かよさげなPHPA噛ませたヘッドフォン・イヤホンで聴けば、もっとよかったのかな?
とゆーことで、帰宅後に、iPodTouch3G+solo+The Continental+Edition9で聴いてみた(声楽を含む楽曲にはEdition8は合わなさそうなのでEdition9を久々に登板)。
音場はさらに深くなり、シュルシュルノイズは小さくなる。
音場はイヤホンとヘッドフォンの違いで説明がつくとして、ノイズが減って聴こえたのはなんなんだろ?
帯域バランスで考えると、Edition9のほうがノイジーに聴こえても不思議はないのに。
CK4のせいなのかな?
このあたりは要追試。

昨日の読書
コミックスまとめ読みのほかに、架空戦記を2/3まで(新書3冊分合本の文庫なので新書2冊分に相当)

HM-602で聴いた3枚 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

今日のお供は、昨日のうちにファームを直して戦線復帰させたHM-602+MH334(オヤイデリケーブル)。
この組合せで「クラシック名録音究極ガイド」紹介曲を聴き進めていく。

通勤往路で聴いたのは、メータ・ロスフィルのチャイコ全集の中から6番「悲愴」。
決して悪い演奏・録音ではないが、いかにも中庸を得たとゆー印象でそれ以上のものではない。
これって「名録音」なのか?
「悲愴」なら、録音の出来でいえばフェドセーエフ・モスクワ放送so.のディジタル録音のDレンジを目いっぱい使ったJVCモスクワ出張録音を取る。
演奏でいえばオフチニコフかな(これもモスクワ放送so.)。
このオフチニコフの悲愴はヴィニール盤は持っているが、CDは長年探しているのに見つからない。
ごく短い期間ではあるが、CDがリリースされてたことがあるにはあるのだが……

昼休みには、ショルティ・VPOのワーグナー「ラインの黄金」1枚目を聴いた。
久々に聴いたのだが、やはりこの録音は素晴らしい。
歌唱とオケのバランスで考えると、ナマのオペラでは聴くことのできない解像度だ(演奏会形式でもない限りオケがこんなにハッキリ聴こえないだろう)。
だが、HM-602はギャップレス再生ができないので、プツプツ演奏が途切れることに閉口。
う~ん、オペラの類はiPod+soloじゃないとダメだな。

通勤復路では日本音楽集団ほか「響」(1枚目)を選択。
邦楽の楽器の音はクラシックのそれに比べて強烈だ。
破裂音、擦過音のパルス成分を鈍らせることなく収録し、かつ、ホールトーンも豊かにとらえている。
驚くべきは、これが40年前のアナログ録音だとゆーことだ。
当時の菅野沖彦って、ものすごいミキサーだったんだなぁと再確認。
2枚目、3枚目も早く聴かなきゃいかんね(「……ガイド」で紹介している武満は2枚目に収録されている)。

今日の読書
幸田真音「財務省の階段」(角川書店)読了。
これは読むに値しないと思った。
帯には「本格経済小説にしてホラー経済小説!」とあるが、経済小説としてもホラー小説としても中途半端だ(幸田らしくもない!)
特にホラーという要素については致命的。
ホラーは怪異現象を描くことではなく、ヒトの恐怖心をいかに揺すぶるかにあるはずなのに……

今日の4枚 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

春ごろに「今夏は猛暑」と言われていたのがウソ(節電を煽る謀略?)のように過ごしやすい気温の日が続く。
おかげでイヤホンの登板回数は思ってたよりも伸びず、ヘッドフォンな日々が続く。
で、今日のお供は、iPodTouch3G+solo+The Continental+DT1350。

今日も相変わらず「クラシック名録音究極ガイド」紹介曲を聴く。
最初は、メンデルスゾーン交響曲第3番(ペーター・マーク、LSO)。
これもウィルキンソンが録音した他のレコードと同様に、暖色系統の音なのに細部がボケない、奥行き感のある音場の再現、何よりも一つひとつの楽音がバラけずに連担する表現が素晴らしい。
ただし、マスターテープの磁気層が汚損しているようなノイズもチラホラあるのは仕方のないところ。
以前別の盤について書いたことがあるが、こーゆーマスター汚損に伴うノイズをディジタル技術で無理に消し込むよーなことはしないほうがよいと思う。
ノイズとともに微細な信号(主としてホールトーン)も一緒に除去されてしまうおそれがあるので。

2枚目は、「イギリス黄金時代のリュート・デュエット集」。
2本のリュート演奏を瑞典BISが録音した。
瑞典BISといえば、素人同然のシンプル録音機材でメジャーレーベルでは聴けないようなナマナマしい録音をやってのけるレーベルだ。
本盤も不気味なほどにナマナマしい。
まさに、すぐそこで演奏しているのを聴くかの如し。
故・長岡鉄男の記事で読んだのだが、瑞典BISでは1981年にSONYが民生用に発売したSL-F1(ポータブルのベータマックス録画機)とPCM-F1(ビデオレコーダでPCM録音するためのプロセッサ)を使っていたと記憶している。
だが、このリュート集は1984年の録音なのにアナログ録音だ。
その証拠にたしかにヒスノイズが聴かれるし、CDには「AAD」とある(これは録音、ミックスダウンまではアナログで行われたことを示している)。
現に「……ガイド」にはミキサーとオープンリールのテープレコーダの型番も明記してある。
レコーダはプロ用スチューダーではなく、民生用ルボックスA77だ。
曲によって、SONYのPCM録音機とルボックスを使い分けていたとゆーことなのか?
どーゆー場合にあえてアナログ録音を選んでいたのか、非常に興味があるところ。

3枚目はバイロン・ジャニスの弾いたリストのピアノ協奏曲第1番・第2番その他。
「……ガイド」では、この「その他」のほうを紹介している。
ヴィニール盤としては「アンコール」と銘打ったピアノ小品集だったものが、CD化に当たっては分割されていろいろなアルバムの埋め草にされたとゆーことだ(今日聴いたものはリストの協奏曲とのカップリング)。
「……ガイド」紹介曲を聴くという目的から言えば、ヴィニール盤時代には「アンコール」という小品集に納められたハンガリー狂詩曲第6番などの曲が本命なのだが、正直言えば、リストのピアノ協奏曲の方が音はよい。
協奏曲では、ピアノのパルス成分が耳に刺さらないような絶妙なバランスで収録され、オケの暖色系統の音色と上手く溶け合っている。
これがピアノ小品になると、パルス成分が抑えられ過ぎで、ちょっとホコリっぽく感じてしまう。

最後は、サリバンのバレエ音楽「パイナップル・ポール」(c/wはサヴォイ・オペラ)。
これも「……ガイド」に紹介されているので、嶋の耳には名録音だったのだろうが、ワタシはあまり感心しなかった。
スタジオ録音のためなのだろーが、「……ガイド」の他の紹介曲で聴かれたよーなアンビエントが不足。
それに音量を絞ると途端に寸詰まりな音になってしまう。
逆に言えば、音量を上げると伸びやかな音に大化け。
これはどんな録音にも多かれ少なかれあることだが、このアルバムではその差が大きいと感じた。
ただ、これは今日使用したDT1350との相性の問題もあるかもしれない。
だから、「これは名録音とは言えない」とは断言しないでおく。

今日の読書
真山仁「コラプティオ」(文藝春秋)に着手し、半分まで。

昨日・今日の2日で聴いた曲・読んだ本 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

最近、自宅で使っているノートPCの調子がおかしかった。
テキストを打って変換しようとすると頻繁に凍りつく。
原因の一つは、内蔵HDD(300GB)の空き容量が1GB未満であったことだろーと見当をつけ、昨日の昼休みに2TBの外付けHDDを購入。
150GBほどのデータを外付けHDD(2TB)に移す。
以前から使っていた別の外付けHDD(300GB)のデータも、同様に移す。
データの移動中は、猛烈にPCのメモリを喰うので、昨日の夜は記事をアップできなかった次第。
とゆーことで、今日は2日分の記録。

内蔵HDDの空き容量を作るのに併せて、デスクトップのショートカットで全然使っていないものを削除。
Safariを使うとすぐに起動してくるメモリークリーナーの停止(Safariが悪いのだが、常用ブラウザなので仕方ない)。
自分でも何のためにインストールしてんだか分からんようなアプリケーションのアンインストール。
HDDのデフラグ、エラーチェックを2往復。
と、まぁ凍結の原因になりそうなものは手当てをしたら、今のところ快適に動いている。

さて、昨日のお供は、iPodClassic3G+solo+The Continental+ESW10。
The Continental単体での評価は好き嫌いが分かれるかもしれない(ワタシは単体でもイイPHPAだと思ってる)が、上流にsolo、下流にESW10を組ませたときの音はワタシのポタ環境の中では1,2を争う出来。
だが、盲点があった。
母艦にClassicを使うと、Touchが母艦の時には検知できなかったノイズが乗ることがある(常時ではない)。
同じALACがソースなのに何だろ、コレ?
たぶんHDDの振動か、それともモーターから出ている電磁波を真空管が拾ってるのか?
ま、何にしても、solo+The Continentalと組ませるのはTouchにしておいたほうがよさそうだ。

で、昨日聴いたのも、「クラシック名録音究極ガイド」紹介曲の中から選んだ。
①「ザ・ロイヤル・バレエ・ガラ・パフォーマンス(2枚組)」(アンセルメ、コヴェント・ガーデン王立歌劇場o.)、②「ウィッチズ・ブリュー」(ギブソン、ニュー・シンフォニー・オーケストラ・オブ・ロンドン)、③「ロリポップス」(ビーチャム、ロイヤル・フィル)。
どれも派手目な演奏の名曲集だ(特に②はド派手)。
①~③に共通して、各楽音がクリアに録れており、ホコリっぽさとか、ヘンな残響は感じられず、よい録音だとゆーことは分かった。
だが、自分の耳に地震が持てなくなってきた……
とゆーのは、①を聴いていて、大編成オケなのに各楽音の細部に至るまでクッキリ録れてたんで、てっきりスタジオ録音だろーと思ったのだが、後で「……ガイド」を読むと、これもホール録音(キングスウェイ・ホール)だった。
それから、当時はハードウェアとしてのミキサーの限界からマイクの本数が少ない(3本とか、6本とか)が、この音場の広がりから考えて、それなりに間隔を広めにとったセッティングなんだろーと予測していた。
昔むかしの生録の経験(約30年前)で、ワンポイント・ステレオ・マイクではモノっぽい音しか録れないと思い込んでいたんで。
で、またもや予測が外れた。
「……ガイド」によると③はワンポイント・ステレオ・マイクで録っているとゆーじゃないの。
ワタシの糞耳による予測2連敗。
う~む、まだ勉強が足らんなぁ……

昨日のClassicを母艦としたときのノイズに懲りたんで、今日のお供は、iPodTouch3G+soolo+The Continental+PRO900。
PRO900でクラシックを聴くには、豊かな低音はイイとしても、高域の耳に刺さるところはどうにかしたいところ。
手っ取り早いのは、同じゾネホンのDJ1PRO用のイヤパッドに換装することだが、それでは大人しくなり過ぎるとゆーか、ノッペリと抑揚の足りない音になってしまう(イヤパッド換装の聴き目が出過ぎ)。
イヤパッドの厚みが音の差のキメ手のようなので、理想的には純正パッドとDJ1PRO用パッドの中間位の厚みのイヤパッドがあればよい。
DJ1PRO用のイヤパッドを膨らませるのは難しそうなんで、純正パッドを徹底的につぶしてみた。
パッドを着けたままで左右のカップをゴムでピッチリと固定して一晩放置。
まぁ、徐々に戻っちゃうんで、これを何度も繰り返してみればよいのかな?
それと、もう1つ弄った。
銀色のエンブレムを除去した。
上記の通りゴムでピッチリ固定する過程で、銀エンブレムがカップ本体から剥がれる箇所が出てきたので、全部除去した。
ボンド痕が取りきれていないが、真っ黒で飾りっ気のない見た目は、何だかスタジオ・ユースのヘッドフォンみたいで悪くない。

今日聴いたのは、④「三文オペラ~ジャズとクラシックとの出会い」(バーナード・ハーマン、ロンドン・フェスティバル・レコーディング・アンサンブル)、⑤メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」(プレヴィン、LSO)。
④を聴くと、昔視た芝居(小説だったかな?)の冒頭で、満州の川べりで手風琴を弾いているシーンを思い出した。
ジャズといってもモダーン・ジャズではなく、古くて穏やかなジャズがベースだから、そんなことを思ったのかなと。
で、PRO900で聴いてみると、少々高域にスパイスが効いているよーなとこはあるが、バランスはそれほど悪くない(イヤパッドを潰した効果があったか?)。
PRO900特有の音場の(人工的な)広さも、この曲では愉しさにつながる。
しかし、⑤ではバランスを崩した。
高弦の合奏部のエネルギー感が強いところに、PRO900とThe Continentalのキャラクターが重なると、かなりハイ上がりに聴こえる。
バランスは悪いが、木管とかが突出してくるところでは耳元をくすぐられるよーゾワゾワっとした音の動きが聴き取れるのはよい。
この⑤については元々のバランスが悪いとゆー可能性もあるんで、帰宅後に、SE535で確認してみたが、元の録音には問題がないことが分かったから、上記の問題点(とよいところ)はPRO900によるものなんだろう。

昨日・今日の読書
「共鳴」読了。
ラスト数頁の元刑事の祖父と元ひきこもりの孫との対話、その孫と事件を通じて知り合った高校生とのショート・メールでのやりとりは、なかなか感動的で、ミステリーではなく青春小説を読んでるかのよう。
ストイックなキャラクターばかり出てくることが多い堂場の警察小説の中では異色かもしれない。

太田忠司「無伴奏」(東京創元社)読了。
13年ぶりの阿南シリーズ最新作は、もちろん殺人事件に巻き込まれ、イヤでも積極的に関わらざるを得なくなる阿南を描くとともに、自らの家族との折り合いも一つの局面を迎える。
2つの要素が遊離することなくハナシが進行していく描きぶりがとても上手い。
チョイ役であるはずの甥っ子の存在も上手く効いている。
心配なのは、これで阿南シリーズが一段落を迎えてしまったのではないかとゆーこと。
この心配をイイ意味で裏切るよーに続編が出るとイイんだがなぁ……

あとはコミックス「SP(5)」読了。

2011-07-28の2枚 [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

睡魔が襲来し2時間ほど寝たいた。
まだ睡魔が退かないので、今日は簡単に。

3段重ねの運用に疲れたし、天気もよくなかったから、今日は身軽に。
お供は、CK4+MH334(オヤイデリケーブル)の直刺し。
音の輪郭が甘いとか、深々と音が沈み込む表現が不十分とか、文句をつけるポイントはあるものの、この組合せの直刺しでは少なくとも不快な音は出さない。
聴きごたえがあるかといえばビミョーだが、気分よく聴くには十二分な水準だと思う。

最初に聴いたのは、ライナー・CSOのJ・シュトラウス・ワルツ集(CDでは容量水増しのためにR・シュトラウス、ヨゼフ・シュトラウス、ウエーバーも入ってるのは御愛嬌)。
昨日のモツに続き、J・シュトラウスのワルツも余り聴かないジャンル。
とゆーか、VPOのニューイヤー以外まともに聴いてない。
なので、このアルバムの演奏のよし悪しはよく分からないから、録音水準についての印象。
アルバム前半は、よく言えばホールのアンビエンスが豊かに収録されてるとゆーことになるが、悪く言えば少しねぼけた音かなとゆー感じ。
だが、「宝のワルツ」と「雷鳴と電光」はイイ。
一気に目が醒める。
ちゃんとホールトーンは録れてるのに尖鋭で立ち上がりのよい楽音も聴こえる。
そのコントラストがイイ。

次は「古代ギリシャの音楽」。
ヴィニール盤時代に故・長岡鉄男が紹介して以来、数あまたのリスニングルームで、このアルバムはMCカートリッジ(Victor MC-L1000など)で再生されたことだろう。
ワタシもそうだったが、ここ十数年は聴いてなかった。
久々にCD(からのリッピング)で聴くと、今さらながらに新鮮な音だ。
まるで電子楽器のよーに立ちあがりの鋭い音(実際は古楽が奏でる音)。
今日は上記の通りCK4+MH334の穏やかな音調の組合せで聴いたが、PHPAで音のキリキリ感をもっともっと高めた再生のほうがよかったかな?
それにイヤホンもMH334よりも333の方が合いそうだ。

今日の読書
堂場瞬一「共鳴」(中央公論新社)に着手し、3/4まで。
元警官、ひきこもりの孫、麻薬密売など、堂場作品でよく取り上げられるネタが満載。
しかし、従来の作品に比べると、若くして警察を退官した元刑事ではなく、定年後数年を経ても防犯アドバイザーとして働く老人が主人公であるためか、事件より家族再生の要素が強いか?

コレがファースト・モーツァルトだったらよかったのに [「クラシック名録音究極ガイド」実聴]

今日も3段重ねとゆーことで、お供は、iPodTouch3G+solo+The Continental+ESW10。
昨日と違って短いDock-USBケーブルを使い、3段重ねの一塊りを鞄の中に入れてみた。
アルバムを丸ごと聴くのなら、iPodを手元で操作することもほとんどないし、短いケーブルの方が精神衛生上もよいし、とゆーことでそーゆー運用。
実際のところ、それで不便はなかった。

まず、聴いたのは、キム・カシュカシャン&キース・ジャレットのバッハ「ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ」(これはFLACで入れてるので、アプリにはFLAC PLAYERを使用)。
キース・ジャレットがクラシックを弾いているからとゆー理由でなく、バッハの演奏・録音として優れているから聴くべき1枚だと思う。
音場の見通し、楽音のキレともに申し分なし。
元々の録音もよいが、今日のハードウェアの組合せも、この透明感を際立たせるのに役立っている。
ちょっとSTAXのSR-404で聴いてるみたいな感触の音だ。

次は、ブリテン・イギリス室内o.のモーツァルト交響曲25番、29番、40番、38番(CD2枚組)。
ワタシはモーツァルトの交響曲はあまり好きではなかった。
チャラチャラしたサロンの音楽みたいで、「血沸き、肉躍る」がないと交響曲じゃないぞって感じで。
しかも、最初に購入したモーツァルトはCBS盤のクーベリックだったのだが、このCD黎明期にリリースされたCDはつくづく音が悪かったので、なおのことモツ嫌いになった。
で、今日、ブリテンの振ったモツを聴いて、「ああ、最初に聴いたモツがこれだったら、モツ・アレルギーにもならなかっただろーに」と思った。
ブリテンのモツは、「チャラチャラしたサロンの音楽」なんかじゃなく、脈動するような抑揚のある演奏と、音の連担性が両立した凄みのある演奏でゾクゾクした。
録音の面でも、室内o.の編成なのに、奥行きの再現が見事なので、スケール感のある再生音になった。
ただ、この2枚組に収められた4曲の交響曲(+c/wのセレナーデ6番)を比べてみると、録音の出来に少々の差異はあるようで、「クラシック名録音究極ガイド」で紹介されている25番がイチバンよい出来だ(録音として)。
オリジナルのヴィニール盤は25番・29番の2曲でリリースされたのだが、残りの方(40番・38番)は音のザラつきや、特定の帯域でグッと音が締まるところがあったように感じた(マスターテープの劣化か?)。 

帰宅後に、Touch3G+solo+The ContinentalでPRO900を鳴らしてみた。
中高域がきつくて、低音が豊かな割には中低音が中抜けになってるよーなキャラクターは、この組合せだと和らぐようだ。
イヤパッド、ケーブルも含め、色々細部を詰めていきたいなぁと。

今日の読書
「夏休み」読了。
まったく中味のないオハナシ。
これ、「愉快でした」と暢気に解説に書いてること自体、嗤われるぞって忠告したくなる。
まったく奨められない本だ。

口直しに架空戦記1本、コミックス「青空エール(7)」読了

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