The Continentalを半日使ってみて

soloのバッテリーが上がっちゃったんで、CK4＋The Continental＋ESW10で持ち歩いてみた。
鞄の中で本とかに当たっても、音楽を流している状態でなら、マイクロフォニックは気にならない（無音状態だとヘッドフォンからボディにものがぶつかったときの音が聴こえるが、ハウリングみたいに尾を引くことはない）。
聴いた曲は、Manami Morita「FOR YOU」、ムラヴィンスキー・レニングラードのチャイコフスキー5番（DGG盤）、キース・ジャレット・トリオ「Bye Bye Blackbird」の3枚。

まずは、ESW10との相性のハナシ。
ESW10はESW9よりも中低域をスリムにして透明性の向上を狙ったと思われるが、中低域によるマスキングが取れたらかえって中高域の濁りが気になる場合があり、少々気難しいヘッドフォンだとゆーのがワタシの評価。
そのためPHPAやDAPを変えてみては「今度こそESW10のペアの本命か」と期待しては、また、やっぱりソースによっては濁りが気になるなぁとゆーことを繰り返してきた。
だが、The Continentalを使うと、これまで気になっていた中高域の濁りは消えてくれるよーだ。
前の記事で書いた高域が強めというキャラクターによるものなのか、それとも馬力の強さによるものなのかは、分からないけど、これならESW10をまともに使うって気にさせてくれる。

次に使い勝手。
多くのPHPAでは、正面から見て左から、出力ジャック、入力ジャック、ボリュームノブの順に並んでいるが、The Continetalでは出力ジャック、ボリュームノブ、入力ジャックの順だ。
使用時には、当たり前のことだが、入出力ジャックにはそれぞれプラグが刺さっているので、ボリュームノブは２つのプラグに挟まれた状態になる。
このため、ボリューム操作はしにくい。
平均収録レベルの小さなクラシックからレベルが大きいヴォーカルものまで色々聴こうとすると、チョコチョコ音量をいじらなきゃならないので、操作しにくいボリュームにはちょっとイラっとする。
入力ジャックが中央ではなく、右に寄っているので、DAPとつなぐmini-miniケーブルには短くて線材が硬いもの（ワタシの持っているものでは赤ベルデン）は使いにくい。
手持ちのmini-miniを試してみると、イチバン好みに合っていたのが、インパルス製のオーグライン・プラチナツイン仕様のケーブルなのは幸いだった（このケーブルはサイズが長め）。

出かける前に充電を仕掛けていったので、帰宅したらsoloが使える状態になっていた。
同じソース（ハイティンクのショスタコーヴィッチ8番）で、CK4とiPad2＋soloを聴き比べると、格段にsoloのほうがイイ。
音の抜けがよく、音場が一回り大きくなって聴こえる。

上流をsoloで固定して、もう1度Edition8を聴いてみる。
今朝聴いたときにくらべると、アナログ録音のソースのヒスノイズのレベルは少し和らいでいる。
ジャズやクラシックでは、The ContinentalとEdition8の相性が悪いという必要はなさそうだ。
だが、Edition8の低域過剰気味・中高域少し強めと、The Continentalの高域強めのキャラは残っているので、相対的に中域が凹むから、ヴォーカルものには合わない。
T5pについても今朝聴いたときよりもカーカー言わずに、シックリくるバランスになった。
数時間といえども、確実にエージングで高域強めのキャラは緩和方向に変化しているようだ。

半日使ってみて思ったことは、あまり「真空管だから…」とゆー先入観は持たずに馬力の強いPHPA、soloとの相性がベラボウによいPHPAとして扱えばいいのかなとゆーことだ。
結構イイPHPAだなと率直に思ってるので、更なるエージングで変化が見られたら、またブログに書いてみよう。

今日の読書
「札幌方面中央警察書 南支署　誇りあれ」読了。
同シリーズの前作「誉れあれ」を読んだとき（2年前）には、腐敗した道警の中で南支署だけが理想の警察、善良な警察を追求するのは理想主義過ぎてファンタジーのようだと思った。
だが、本作では「もはやコレはファンタジーだ」とは思わなかった。
作品の中味がリアリティの増したのか、それとも読み手のワタシがそういう警察であってほしいと望むようになったからなのか？
また、本作では支署長（キャリア）がとぼけた言動をとるかと思えば、最後の最後で鋭い視点で現場をサポートしたりで、イイ味を出している。
南支署シリーズの第３弾があるのなら、この支署長には続投してもらいたいなぁと。