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YFD-18チェック用のつもりでSTAX SR-009と組ませてみたら [オーディオ]

昨日は宅配便待ちで半日潰れた。
再配達を頼んだ時に「暫くしたら後で行きます」と言われたときにちゃんと時間を指定しなかったのが敗因。
朝の9時の電話で「暫くしたら後で」と言われたから、せいぜい11時までには来ると思い込んでしまった。

荷物はMoon AudioのHM-901バランス接続TRRSプラグ付きのIEM用黒龍。
ヘッドフォン用の銀龍と青龍は使ったことがあるけど、黒龍は初めて。
どんな音なのかな、愉しみだなぁ…
って言っても、コイツを使うイヤホン(Roothリモールド)は未だ来たらずで、今は靭やかなケーブルを眺めてニヤニヤするだけ。

来ないと言えば、ラックスB10のオーバーホールも未だ。
週明けには連絡してみよう。

当家のメインシステムのパワーアンプが不在なんで、先日、修理と改良が上がってきたDAコンバータ(YAL製YFD-18)も放置してた。
まぁ、メインシステムじゃなくてもDAコンバータの使いようはあるんで、修理の確認の意味も含めて、ヘッドフォンで音出し。
数日間だけの仮りそめのつもりなんで、シンプルな組合せにしてみた。

iPod Touch3G(FLAC Player)+iTransport+YFD-18+SRM-007tA+SR-009

SRM-007tAは真空管を用いたドライバアンプなので、通電からまともな音が出るまで小1時間かかる。
我慢しきれずに音を聴いたら、中音ばかりがツンツン張り出した音で、せっかくのSR-009がそこらの数百円のヘッドフォンよりもバランスを失した音だ。
この酷い音がドライバアンプが暖まってなかったからなのか、YFD-18がトンデモナイ音を出してるのか、少々不安になった。
勿論、暖機を終えた頃には、とてつもなく立派なバランスの音が出てきたんで、YFD-18は濡れ衣だったわけだが。

SR-009はFレンジ・Dレンジともに広大で、頭打ち感が全くなく、リニアに伸びていく(だいぶ前に当ブログでも書いたが、SR507はSR-009と似たキャラクターの出音だが、わずかにDレンジの頭打ち感がある)。
このよーな美点がSR-009にはある一方で、フルオーケストラの曲を聴こうとすると、手に取ることが多いのはSR-007の方だった。
楽音の配置の正確な再現よりも包まれるよーな音場感、柔らか目の音調ながらも、ふくよかな低音の充実といったSR-007の特徴が寛いだ気分でオケ曲を聴くには適していたからだ。
SR-009は株式会社時代のSTAXのよーに透徹した音調が聴き手に緊張感を求めるよーに感じられた。
これを補うためにはドライバアンプをSRM-007tA(真空管)にすればよいのだが、トランジスタのSRM-717に比べるとDレンジがやや狭いため、折角のSR-009の美点を損なうことになる。
このジレンマのために、時折、ドライバアンプを両者で取っ替え引っ替えし、SRM-717で落ち着いていたとゆーのが昨日までの状況。

だが、上述の仮設システムで十分暖機が済んだ後で音を出してみたら、ほとんどの不満解消。
物理的な説明がつくのかどうか分からんが、DAコンバータにYFD-18を使ったら、Dレンジが拡張し、SRM-007tAが相対的にSRM-717に負けていた点が見事に解消。
低音にふくよかさが追加されたわけではないが、SR-009がより力強い低音となったためフルオーケストラもに愉しめる。
音場感だけは、上流に何を持ってきても、SR-009の音場がSR-007のような聴き手を包み込むような提示の仕方に化けるよーなことはなかったが、まぁ、これはSR-007の固有の魅力であり、SR-009導入後もSR-007を保有し続ける理由みたいなもんだ。

Dレンジと低音に着目した印象を書いてきたが、実はYFD-18を使ってからイチバン変わったのは、楽器の音のホンモノっぽさが非常にリアルになったことだ。
分かりやすいのはピアノで、どこかしらにムリがあるシステムで聴くと、玩具のピアノみたいな音になってしまう。
高域に歪み(奇数次)が多いと高弦の輪郭が濁るとゆーかブレたよーな聴こえ方がして、ホンモノの弦楽器の音からかけ離れていく。
木管の音色、金管の音の厚みといった要素も、ホンモノっぽさを再生するのに重要だ。
これらのことがYFD-18を入れることで大幅に改善。
う~ん、ヘッドフォンシステム用のDAコンバータとしてWadia121は大変結構なレベルのもんと思ってたんだが、この違いを聴いてしまうと役者が違うとしか言いようがない。

音出しチェック用の仮設システムのつもりだったが、ラックスB10到着後にラウドスピーカを鳴らすメインシステムの再構築に着手するまでは、使用継続だな。
今もこの記事を書きながら、キース・ジャレット・トリオ「Somewhere」を聴いている(とゆーか聴き惚れてる)。

昨日の読書
「この国。」読了。
本作の舞台は、ある意味で民主制国家よりも成功した(善政をしいている)独裁制国家。
日本のよーでもあり、中共や半島2国をカリカチュアしたよーなとこも混ぜ込んでありで、設定自体が興味深い。
主人公は頭脳明晰なエリート警察官で、反体制派との対峙、左遷先での刑事事件捜査のどちらも頭脳戦の様相。
しかし、最後の最後は何故か肉体的な血戦。
著者はどーしてこんな決着の仕方をしたかったのか?
主人公の人となりの為せるワザとしてなのか、それとも頭脳明晰な警察官でも本質は暴力装置であることを免れないということの謂なのか、著者の狙いを訊いてみたいなぁ。
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popculture

師匠、おはようございます!
ラックスマンB10は楽しみですね!私の場合2週間で修理から戻ってきたので、きっとそろそろだと思うのですが…
by popculture (2013-07-01 05:34) 

ms061027

ありがとーございます。
早く戻ってくるのが楽しみだなぁって気持ちが8割、当分苦労しそーだなぁって気持ちが2割です。
B10を放置してから、ラウドスピーカーのセッティングを変えたり、ディジタルイコライザーを入れたりと、環境がだいぶ変わってるんで、キッチリB10らしさを発揮するまでに相当手間がかかりそーな予感がしてます。
まぁ、この手間がかかること自体がオーディオの醍醐味ではあるんですけどね。

by ms061027 (2013-07-01 21:12) 

伊虚煙

ms061027 さん
お久しぶりです。
ms061027 さんはメインシステムを話すは珍しいですね
スタックスをこんに沢山持ってるのは羨ましいです。
僕にとってsr-009をもってるなら007は不要、007の音は妙に黒い音がしますから、009のほうが好き。。値段的はちょっと無理ですが(笑
SR-Σproは聞いたことはないので、分からないですが機会があれば、一度聞いてみたいね
by 伊虚煙 (2013-09-16 14:26) 

ms061027

伊虚煙さん、コメントありがとうございます。
007はオケの臨場感の再現に秀でていると思いますが、STAXらしくない低音の豊かさが音の濁りのように感ずるところもあるかもしれませんね。
009のほうがSTAX正統派の音です。
本文中にも書きましたが、Dレンジの僅かな頭打ち感があるのを除けば507が009に肉薄してます。
もっともワタシは507を持ってるわけではなく、アキヨドでの試聴でそう思っただけではありますが。
ΣやΣproは、ハマるヒトはハマるけれど、そうでない可能性もある際物かもしれません。
躯体の金型とか既にないでしょうから、あの形でのニューモデルは期待できませんが、ワタシは大好きなモデルです。

by ms061027 (2013-09-16 23:15) 

伊虚煙

ms061027 さん
こんばんわ
ΣやΣproは前から気になったんですけど、中古品のなかはほとんどはボロボロの状態だから…買うか買わないかちょっと迷いますね…
ms061027 さんの話を聞いて、やはり買うかな。
最近はスタックスにハマっているからあまりイヤホンを聞きたくないね(笑
by 伊虚煙 (2013-09-17 18:54) 

ms061027

Σprの状態がよいものが見つかるとイイですね。
ちなみに我が愛機も、防じん用のスポンジ部分はボロボロになったので、全部除去しちゃいました。
それでも保管場所に気をつければ支障ありません。
by ms061027 (2013-09-18 22:38) 

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