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昔の邦画と今のドラマ・劇伴の使い方 [映画・テレビ]

今日は無事復調したので出勤。
お供はHM-901+UE900(バランス)。
聴いた曲は、グリモーのガーシュウイン・ラヴェルP協奏曲、クレマン・ジャヌカン「狩の歌」。
「狩の歌」は嶋護の「クラシック名録音究極ガイド」掲載曲だが、同書で紹介されてるアルバムの中にはヴィニール盤LPでリリースされた時はともかく、CDで聴くとマスタの劣化で残念な聴こえ方となる場合もないではないけど、コレは正真正銘の名録音。
故・長岡鉄男が位相が正しく録音されたステレオなら2チャンネルでも音が聞きてを取り囲むサラウンド状態で聴こえるもんだとゆー趣旨のことを言ってたかと思うが、そのことを実感することができる名録音だ。
後は時間が中途半端だったので、ビシュコフのショスタコーヴィッチ交響曲11番4楽章とラフマニノフ交響曲2番2楽章。

バランスで聴くUE900はシュッと音が軽く速く出てくる聴こえ方がイイのだが、それに加えて(あるいはシュッと音が出るがゆえに)イヤホンらしからぬ開放感のある音が魅力的だ。
音場の広い・狭いとゆーのとは別に、次のよーな感じで音が閉塞的か開放的かって切り口もあると思っている。
開放的:①オープンエアヘッドフォン>②密閉型ヘッドフォン>③ダイナミックイヤホン>④BAイヤホン:閉塞的
(イヤホンはカナル型しか持ってないので、上記はカナル型の中での比較)
バランスのUE900は②と③の中間の③寄り位に位置する感じで、音数が多くても飽和しないで聴くことができる。
ここ数日間は密閉型のヘッドフォンで聴いていたので、イヤホンにすると閉塞感があるかなと思いつつ聴き始めたら、ごくごく自然に聴こえたので、バランス駆動の効用として開放的な音となることに言及した次第。

今日の映画とドラマ
まずは日本映画専門チャンネルの録画で「にせ刑事」(67年・大映・山本薩夫監督)と「豹は走った」(70年・東宝・西村潔監督)の警察モノ2本。
後者は前にも視たことのある映画だが、前者は初見。
面白いのは「にせ刑事」の解決する誘拐事件の背後にある政界汚職事件が後年の「金環蝕」(75年・大映・山本薩夫監督)におけるそれを彷彿とさせるものであったこと。
ちょっと調べてみたら、現実の九頭竜川ダム汚職事件(64~65年)、小説「金環蝕」(66年・石川達三著)、映画「にせ刑事」(67年)、映画「金環蝕」(75年)とゆー時系列の流れだった。
なるほど67年の映画に当該汚職事件又は当該小説をモチーフとする描写があっても矛盾はないわけだ。
ああ「金環蝕」も視たくなってきた…

その後は、WOWOWの録画で「震える牛」1話・2話を通しで。
WOWOWらしい丁寧な作りで、原作をスポイルしているところはない感じで好印象。
全5話のミニシリーズなんで、残りは3話あるが、非常に楽しみだ。
だが、文句がないわけではない。
本作にかぎらず、近年の映画・ドラマは劇伴を使いすぎだ。
せっかく画があるのだから、おどろおどろしさを表現したければ、視覚からそのよーに感ずる画を描くべきなのに、そーゆー手間を省いて、手っ取り早くおどろおどろしい音楽を流してしまう。
まぁ、劇伴・効果音によるゴマカシは本作に限らず、また邦画に限らず、近年の映画・ドラマに共通する悪癖だ。
上記のとおり、67年・70年のまっとうに映画を作ってた頃の邦画を視た直後だったので余計にそう思った。

今日の読書
石持浅海「この国。」(光文社文庫)に着手し、6割まで。
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