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CDプレイヤ遍歴(1)初めてのCDはセパレート [オーディオ]

CDが製品版の規格としてリリースされたのは1982年のこと。
その数年前からDAD(ディジタル・オーディオ・ディスク)の実現に向けて業界内の協議は進んでいたが(DAD懇)、SONYを中心とするCDとVictorのAHDの2規格は双方譲らなかった(日本の家電業界はBlu-rayとHD-DVDで同じことをやらかしたなぁ)。
当時、ワタシのよく聴いていた旧ソ連のメロディアレーベルはビクター音楽産業からリリースされていたため、メロディア音源はCD化されないんじゃないかとゆー不安もあった。
オーディオフェアでVictorの説明員にメロディアの音源をAHDでリリースするよていはあるかと聞いても明確な答えは得られない。
そんな不安定さが故に1982年のCDの導入は見送った。
そのうちにAHDは鳴かず飛ばずでCDに一本化されたこともあり、CDへの興味は徐々に高まっていったのだが、2つの理由でなかなか踏ん切れない。
ハードの規格は統一されても、発売されるソフトはホントにLPはCDに置き換わるのかとゆーことが理由の1つ。
もう1つは、スペックはともかく、聴感上はCDがLPの音を凌駕したと実感できなかったことによる。

そうした中で雑誌の記事を読んでは、NECのプレイヤーは評判がよいなぁとか、長岡鉄男の測定によるとVictorの小型プレイヤ(横幅30数センチのタイプ)が高CPのやうだとか、思うところはあった。
SONYのCDP-701ESやYAMAHAのCD-1aは出音がアナログのやうな滑らかさがあるとゆーあたりで買いそうになった。
でも、踏ん張った(笑)。

そして、1984年。
Lo-Dが民生用初のセパレートCDPを発表した。
直感的には、トランスポート部がアナログプレイヤ、DAコンバータ部がフォノイコライザみたいなもんかなと理解。
それぞれに性能を上げてくためにセパレート化が必然なのかなとも。
だが、セットで60万円は射程外の価格だ(フツーのプレイヤの3~4倍の値段)。
少々遅れてSONYからCDP-552ESD+DAS-702ESが38万円で発売された。
ディジタルアウト付きのプレイヤが18万円、DAコンバータが20万円とゆー構成だ。
DAコンバータだけでCDプレイヤと同等以上の価格とゆーのは微妙に上手い値付けだ。
フルセットのCDプレイヤと同じ値段のDAコンバータなら音の向上に期待ができる。
同時に、CDプレイヤを1~2年で買い換えることを考えたら、CDP2台分の価格で当面買い直さなくてもよいセパレートCDが手に入るのなら損な買い物ではない。
で、試聴してみると、それまで評判のよかったCDP-701ESが寝ぼけた音に感ずるほどの色鮮やかな印象の音。
それに加えて、音場の奥行き方向の表現が上手いなぁと感心。
よし、買おう!

自宅のシステムに組み込んでみると、初期のCDプレイヤが高域強調とゆーか、キャンキャン五月蝿いよーなとこがあったのと好対照で、なかなか落ち着きのある音だ。
DAS-702ESの出力段に優秀なおオペアンプを搭載し、可変出力用ボリュームには同社の中級セパレートアンプのコントロールアンプ(TA-E901)と同じパーツを使っているので、DAS-702ESの可変出力をパワーアンプ(当時はYAMAHA B-5を使用していた)に直結しても音が痩せて聴こえることがなかったこともよい。
製品版規格リリースから2年チョイを経て、よーやく「これからはCDだな」と実感することができた。
もっともソフトの価格が高くて(※)、これからはおいそれとソフトを増やすのも大変なことになるなぁとも思ったが…

(※)当時はLPのニューディスクが2,800円(廉価盤は1,000円~2,000円)であるのに対して、CDソフトは国産プレスのもので3,800円・西独ぷれすのものが4,800円もした。


今日の読書
「蛍の森」2/3まで。
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