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SPL Phonitor mini運用開始 [オーディオ]

昨日の夜、到着後1周間を経て、よーやくSPL Phonitor miniを開梱。
開梱と同時に、両面テープで付けられた小さな脚がとれた…
まぁ、なんか適当なシッカリとした脚は別途用意しよう。

手近にあったDX90jのラインアウトをSUPRAのmini→RCA*2のケーブルでPhonitor miniのRCA入力へ。
オープンエア機推奨のやうだったんで、HD800をつなぐ。
出音は芳しくない。
ザラザラした音。
まぁ、卸したての音を云々しても仕方ないんで、一晩中鳴らしっぱなしの放置プレイ。

今朝になって、もう1度聴き直すと、ザラつきはない。
音調はストレートで脚色のないもの。
艶っけも、余計な馬力感も、聴感上のDレンジ感も、何も付け加えない音。
”straight wire with gain”って感じだね。
面白みはないとも言えるし、ソースに忠実であることに徹しているとも言える。
もともとが音楽鑑賞用というより業務用機器なんで当然かな。

で、最大の特徴であるmatrix機能(crossfeed、speaker angle、center gainの調整)を効かせてみると、やっぱりザラついて聴こえる。
余分な回路を通すのだから然りってゆーことだろーけど、この機能を使いたいとは思えなくなる。
そこで、matrixをonにした状態で、ヘッドフォンをK712pro、SRH1840、LCD-2と試してみた。
K712proもHD800と同様にザラついた音で、内心「コレはハズレを引いたか?」とビビる。
でも、SRH1840とLCD-2はmatrixのonとoffで音調にあまり差がなかった(ザラつきが気にならない)ので一安心。
とりわけLCD-2は音像が明瞭で、Phonitor miniの業務用機器としての性質とよく合っている。

Phonitor miniにつなぐヘッドフォンをLCD-2(whiplashリケーブル)で固定してmatrix機能を試していく。
まず、crossfeedだが、弱・中・強の切換えが可能。
無難に(?)中程度にしてみる。
off状態(フツーのヘッドフォンアンプとしての状態)に比べると、左右に広がりすぎた音場が中心よりへ。
まぁ、第一印象としてはモノーラルっぽい聴こえ方になる。
ちょっと悪い意味でこれは何だかなぁって思ったんだけれど、onとoffを時折切り換えながら聴いていくうちに、offのフツーの状態では、ナマの演奏の聴取ではありえないほど左右に広がるほうが不自然と感ずるに至った。
フルオーケストラはグワッと左右に広がるのも面白いけれど、小編成の曲やJazzのピアノトリオではcrossfeedをonにするほうがナマナマしい。
ただ、あまり効き目を強くすると、やっぱり「モノーラルっぽい」ってことがアタマをよぎるので、「弱」ポジションが丁度よい。

次にspeaker angle。
22度、30度、40度の3段階に切り換えられる。
これは中心線と(仮想の)スピーカー片chの角度なので、両chの開きの角度に換算すると、44度、60度、80度に相当する。
正三角形の頂点にリスニングポジションを置くとゆーオーソドックスな設置を仮想すると、30度ポジション。
これをベースに、聴きながら22度と40度に切り換えながら聴いてみた。
正直に言えば、その差はビミョー。
もちろん差がわかりやすいソースもある。
crossfeedのモノーラルっぽく聴こえるところを少しでも緩和するなら、40度ポジションのほうが精神衛生上はイイかなと思ったけれど、ソースによっては不自然に左右端の音像が薄く聴こえる副作用も聴きとれた。
ここは30度ポジションにとどめて正解かな。

最後のcenter gainは、0、-0.6db、-1.2dbの3段階。
crossfeedの副作用として音場が全体に中心寄りになり過ぎるのを補正するための機能と思われる。
コレは0かそれ以外かの違いは分かりやすい。
でも、-0.6と-1.2の違いはビミョーなところ。
まぁ、ビミョーな差なら、いじる量は少ないほうが副作用も小さかろうとゆーことで-0.6で固定。

いろいろいじって分かったことは、matrix機能のことをメイカーや代理店がいうよーな「speaker simulation」として過大に期待しないほうがよいってこと。
speaker simulationなんて言われると、通常のステレオソースがバイノーラルソースに化けるかのよーな勘違いをしそうだ。
angleとcenterはcrossfeedの微調整機能と理解しておくほうが正確だと思う。
そーは言っても、Phonitorオリジナルよりも簡易化されたとはいえ、この小ささの機器に実用的な機能として搭載しているのは大したもんだなとも思うけどね。

さて、ソースによって調節したほうが愉しいのだらうが、ベースとなるスイッチポジションは「弱、30度、-0.6db」となった。
キース・ジャレット・ユーロピアン・クァルテット「Sleeper」、ブーレーズのストラヴィンスキー集(エボニーコンチェルトほか)をこのポジションで聴いた。
この聴こえ方って何かに似ているなぁとずーっと考えてたんだけれど、周囲を見回してよーやく思い出した。
壁面に吊るした何台ものヘッドフォンを見て思い出したのは、このPhonitor mini(matrix on)+LCD-2の音ってSR-Σproの音に似てるんだってこと。
old staxマニアにしか分からない喩えだな(苦笑)

SPLのリファレンスとしているヘッドフォンって何なんだろーな?
それがわかったら、ちょっと試してみたい(←また散財かよ!)


昨日の読書
「海賊とよばれた男」読了。
出来すぎなハナシだなぁ、美化しすぎなんじゃないのなどと穿ったことを言いたくなるほどの痛快なハナシ。
2年前の本屋大賞をとったのも納得。
TBS日曜21時枠でドラマ化しそうなハナシだなぁ(笑)
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