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iPod+Hugoの音はいいが、持ち運びにくい [オーディオ]

1つ前の記事では、なかなかLyraにドンピシャな上流が決まらないなぁってことを書いた。
でも、ホントはある。
iPod Touch6G(KaiserTone)+Hugo+Lyraだ。
Lyraの高域のクセがやわらいだこともあって、Hugoで鳴らすと、情報量の多さ、音の厚み、低音の締まり等々のどの要素は最初からよかったが、これらに加えて音場の見通しもよくなったので、まずは文句なしの出音を得られる。

問題はUSBカメラアダプタ+microUSB直結アダプタでの篏合の緩さだ。
鞄の中に安置して通勤に使おうとすると、すぐに接続が緩んで音が止まってしまう。
まぁ、通勤時はフツーのLightning-microUSBケーブルでの接続(ハイレゾ・アップサンプリング非対応)で使って、昼休みはUSBカメラアダプタ接続でアップサンプリングって運用方法も考えられる。
通勤時の聴取環境を考えれば実用上は問題ないが、アップサンプリングできるハードウェアの持ち腐れみたいで、精神衛生上はよろしくない。
どーせ鞄の中に安置するんなら、送り出しをPCにしちゃう方が安定的に運用できるのかもしれん。
VAIOのTypePの中古でも入手しようかしらん。


今日は涼しかったんで、iPod Touch6G(KaiserTone)+Hugo+ESW11ESW9LTDを持ち出してドトールでリスニング。
これまでESW11ESW9LTDで聴いたことのないよーなスケール感の音でニンマリ。
ますますHugoの通勤時運用を真剣に検討したくなってきた。

(2015/08/30 23:57追記 ヘッドフォンの型番勘違いを訂正)

最近の読書
「小説 太平洋戦争 新版(6)」読了。
これで「大日本帝国の興亡」と「小説 太平洋戦争」を読み終えた。
前者は米国人の書いたピューリッツァー賞受賞作のノンフィクション、後者は従軍記者経験のある歴史小説家がものした小説。
後者の歴史観、人物評価は現時点で読むと違和感があり、前者の客観性の高い説得力が光る。
にもかかわらず、両作品で取り上げるエピソードは酷似しているところが面白い。

葉室麟「鬼神の如く 黒田叛臣伝」(新潮社)読了。
主人公・栗山大膳と黒田騒動のくだりは大筋で史実に基づくものであらうが、これに架空の杖術使い、天草四郎、柳生親子(但馬と十兵衛)を絡ませることで、ぐっと小説としての面白みが付加。
まぁ、ちょっと味付けが濃すぎて、いつものストイックな葉室節よりもエンタメ性が強いかな。
まるで往年の東映映画のよーな趣きさえ感ずる。

戸松淳矩「終戦のマグノリア」(東京創元社)に着手し、半分まで。

先週のLyra [オーディオ]

さて、その後のLyra。
使っていくうちに、中高音の高いとこと高音の間で凹んでる感じ(つながりの悪いスーパーツイーターみたいな出音)は解消。
それに伴って、音場の広がりも出るよーになった。
かなりクセがなくなってきたかなぁと思い、卸したてで使って印象の芳しくなかったC4ともう1度組ませた。
高音方向は前記のとおりなんだが、低音が軽くて、ソースを選ぶところがある。
Lyraで聴くVocalは肉声っぽさよりも艶やかさで聴かせる感じなんだけど、低音の出にくいC4と組ませると、艶やかさよりも余所余所しく聴こえてしまう。
オケ曲も軽くて欲求不満。
ただ、Vnとかギターの器楽曲や温和な曲調の室内楽には、よく合う。

C4とは逆に、DX90jでは高音の凹みがなくなったことで、ますます音が丸っこく聴こえるよーになった。
どのソースでもそつなくこなすけど、この出音ならLyraの意味はあるのかと疑問に思う。

CK4+Portaphile627は、相変わらずイイ感じで鳴ってくれるが、曲によってはもう少し低音を引き締めたいって思うときもある。
ラインアウトの送り出し機を替えたら改善するかなと思い、PHPAはPortaphile627のままで、DAPを交換。
と思ってたらアクシデント。
T-51が死んでた……
それではってことで、DX90jのラインアウトをPortaphile627につないでみたが、なんか音がおかしい。
音が丸っこいままで、勢いだけ増加したよーな感じで、音量を上げても抜けの悪さはそのままに音圧だけ増えてく。
結局、CK4+Portaphile627で、mini-miniケーブルで調整するのがイイのかなぁ…

でも、DAP+PHPAも充電の管理とか、どーしてもDAP単体で済ますのよりも使い勝手はよくない。
時間を見つけて、PAW5000+Lyraの試聴もしてみようかねぇ。
それでダメならL&PのL5かしら。

CK4+アナログPHPA+Lyraをいろいろと [オーディオ]

CK4を送り出し機に固定して、色んなアナログPHPAでLyraを鳴らしてみた。

1)SR-71A:う~ん、緩すぎる音
吃驚するほど合わなかった組合せだなぁ…

2)QUICKSTEP:中高音と高音のつながりも、低音の締りもうまくない
2つ前の記事で書いたE12DIYでの出音の特徴に準ずる。
鮮烈だったSTEPDANCEに比べてQUICKSTEPは温和な方向になってるのかな。

3)Continental(初代):やや高音優勢だが、かなりイイ
低音が締まりすぎかなと思うが、Lyraを電流供給量の弱いPHPAで鳴らした時の制動不足なブカブカした低音になってしまうのに比べれば、はるかに望ましい。
中高音と高音のつながりは良好で、特定の帯域で凹んでるよーに聴こえるところはなく、金管が気持ちよく吹けてる。

4)Portaphile627(初代):組合せを試したアナログPHPAではベストか?
締りがあるのに低音が豊かで、アンプの力強さが他機と段違い。
もちろん中高音・高音のつながりも良好で、Lyraのエッジ感も殺していない。
エッジ感の鮮烈さは2つ前の記事に書いたiQube(v1)のほうが勝るが、iQubeのホワイトノイズが大きめであることが精神衛生上よろしくない(楽音が鳴り始めれば気にならないレベルだが…)。

CK4+Portaphile627ならポケットに収められる大きさだし、mini-miniケーブルで微調整するのも楽しそうだ。

番外編として、iPhone6Plus(Neutron)とiPod Touch6G(KaiserTone)の直刺しも聴いた。
どちらも音が丸くなってるよーな聴こえ方であるのは共通。
シンプルなVocal曲、器楽曲を大人しめの音調でBGM的に聴くのなら、これらでも十分。
面白いことにオケ曲を聴くと、iPhoneとiPod Touchで聴こえ方に違いが出てきた。
高音と中高音のつながりの悪さがiPhoneでは目立つ。
その点ではiPod Touchに軍配が上がるが、これがハードウェアに由来するのか、アプリに由来するのかは分からない。
iPod Touch直刺しの破綻のない出音はエッジ感が失われがちだが、PHPAの充電が切れたときには十分実用レベルと感じた。


今日の読書
「日中開戦(7)」読了。
感想としては「続きを早う出してくれ」の一言に尽きる。

MH334入院 [オーディオ]

会社の帰りに須山補聴器銀座店へ。
不具合のあるMH334を見てもらったところ、
1)ケーブルを付けるところのパーツ交換(念のため左右とも)
2)クラックへ補強のための接着剤流し込み
で対応とのこと。
費用は大体1万円位で、所要日数は2~3週間。
思ってたより廉価だったが、思ってたより長い入院期間かなぁ。

ついでに、MH334のグレードアップは同社社長のツィート上のジョークなのかホントなのか聞いてみた。
一部のユーザーにモニター協力してもらいながら試行錯誤中で、いつから一般受付を開始すると言える段階ではないとのお答え。
MH335DWは低音が強めで高音がマスキングされるところがあったからグレードアップを求める声はあったが、MH334はバランスがよいので高音を強化する必要性は小さそうな趣旨のことも言ってた。
MH334のグレードアップがあっても、帯域バランスの大きな変更とゆーよりはネットワーク周りの改善とかそーゆーレベルの小改善の積み重ねみたいな感じになるのかな。

帰りにナイルに寄って、ラッサムとムルギランチ。
ナイルのラッサムは辛さとトマト味が鮮烈だが、ワタシの好みは大蒜の強いデリーのラッサムかな。

あ、書き忘れてた。
通勤の往復には、DX90j(Rockbox)+Lyraを使用。
DX90jでは、総じてLyraのエッジを少々丸めて聴かせるところがあるがバランス良好。
ただし、ソースによっては低音の締りが緩んで聴こえる。
DX90jのamp部分が非力なのかもしれない。


今日の読書
大石英司「日中開戦(7)」(Cノベルス)に着手し、半分まで。

午前休をとってCampfire Audio Lyra受領! [オーディオ]

昨日Fujiyaで予約したLyraが朝イチで納品。
和菓子でも入ってそうな品のよい紙箱を開けると革製のケースの中に本体。
デフォのイヤチップとALOケーブルは装着されてるので、すぐに音出し。
充電済みですぐに音が出せる組合せでちょっとの時間試し聴き。
珍しくデフォのイヤチップでワタシの耳にピッタリだった。
耳の穴の小さいヒトは装着しにくいかもしれん。

以下、エージングゼロでの出音の印象。

C4:Dレンジの大きい(=平均収録レベルが小さい)オケ曲のハイレゾでは6.3mm口でフルボリュームでも少々音量不足。
音量が取れないせいなのか、全体に音の輪郭がぼやけて、高音もスッキリせず

CK4+E12DIY:音量は十分とれるが、音の艶っけ不足。
中高音の高いほうが凹で、その上の帯域の高音が凸とゆー、つながりの悪いスーパーツィーター付きラウドスピーカーみたいなバランス。
音場の左右間隔・奥行きのバランスがよくない(左右が狭く、奥行きが深い)。

iPod Touch6G(KaiserTone)+SU-AX7:帯域バランス以外はまとまりがよい。
ワイドレンジ感の派手さはパッと聴きよさげだが、E12DIYでの印象のつながりの悪いスーパーツィーター感がある(E12DIYほどではない)。
これが聴き疲れの原因かも。

CK4+iQube(v1):絶品!
音に曖昧なところがなく、帯域バランス、音場のバランス、スピード感、いずれの要素も文句なし。
ただし、逸品館のリポートにあったよーな、聴こえすぎて聴き疲れする感じはわからなくもない。

iPod Touch6G(KaiserTone)+Hugo:さらに絶品!
iQubeでのワイドレンジ感を保ったまま、聴き疲れ感軽減。
キース・ジャレットのトリオとか目の前の演奏を聴いてるが如きナマナマしさ。

第一印象はこんなとこだけど、かなり上流の機器を選ぶなぁ。
しかも、金食い虫の予感……



さて、午後から出勤。
夕方は須山の銀座店へMH334の修理依頼に行かなきゃ(帰りに、混んでなきゃムルギランチでも食うかな~)。

久々のiQube(v1) [オーディオ]

本日人間ドック受診。
終了後に遅い朝飯を食いながら少々聴く。
CK4+iQube(v1)+リモールドtf10を使う。
リモールドtf10は使いやすいイヤホンなんでCK4直刺しでも十分愉しい。
そこへ久々のiQubeを投入。
聴感上のfレンジ、Dレンジ、音場のいずれもハッキリと拡大。
ザックリとした木綿のやうな音調がかなりのシャッキリとした音に一変。
まぁ、愉しいのは直刺しのザックリとした音なんだが…
とはいえやっぱりiQubeの底力を実感するわ。

ところで、ホントにCampfire AudioのLYRAは今月中に出るのか?
LYRAとHugoも楽しみにしてるんだが、今日の結果を踏まえるとiQubeと組ませるのもよさそーだなぁ。

帰宅後にBSプレミアムの録画でクラシック倶楽部。
今日は宮崎国際音楽祭から野平プロデュースのオール邦人作品プロ。
白眉は芥川のトリプティーク。
筋肉質な森正・東響(東芝録音)、耳馴染みのよい芥川・新響(FONTEC録音)よりも、ヘッドフォン(DAC+AMPはDA10、ヘッドフォンはNighthawk)で聴くとアグレッシヴ。
ホールトーンを収録しつつも、補助マイクを強めにミキシングしてるのか、各楽音が力強い。
この十数分の演奏を今日だけで3回リピート再生。
たまーにこーゆーアタリがあるからクラシック倶楽部は毎日チェックせざるを得ない。

MH334故障! [記録のみ]

昨日のこと。
使ってたMH334を耳から外そうとしたらケーブルが抜けた。
ま、これは時々あったことなんで驚かないのだが、今回は違ってた。
ケーブルを差し込んでも、全然引っかからずにそのまま抜けちゃう。
ケーブル側の端子と嵌合するユニット側の端子(くの字型の金具?)がバカになってるのか、又はユニット側の端子が付けられた基板(プラ板?)が外れてるのか、どちらかなんだらう。
せっかくケーブル006を入手して、これからってゆーときになんで壊れるかね。

それによくよく見たらシェルにヒビ割れもあった。
どこかにぶつけたおぼえもなんだけど。

あ~あ、どんくらい日数かかんだろ?


昨日の読書
未須本有生「リヴィジョンA」(文藝春秋)読了。
軍用機の設計開発とゆー主題はもの珍しいので、その点は面白かった。
だが、国の予算の移用って、ほぼほぼできない(できる場合もMOF絡みの手続が面倒)んじゃなかったかなと、根本のところでひっかかってしまった。
続いて、「大日本帝国の興亡(5)」に着手

MH334のケーブルとか、Hugo+HD414とか [オーディオ]

MH334のケーブルを調達。
購入時に付いてたケーブル(001)は取り回しがちょっと悪くて、比較的早めに断線(笑)。
その後、MOON AUDIOとかいろいろ変遷したが、ここらで純正に回帰。
今度は同社の006にした。
理由は、価格から見て001と同様のグレードっぽいし、LとかBとか派生タイプのベースになってるので現在の須山のメインぽいし、何より001より取り回しがよさそうだから。

これが先ほど到着。
早速MH334に装着し、昨日は本領を発揮しなかったC4と組ませる。
SAECのケーブルよりも高音が素直だし、音場がグッと広がる。
ショルティのマーラー5番とゆー腐るほど聴き慣れたソースで確認したので間違いなかろう。

でも、好みで言えば、ケーブル交換後もC3での出音のほうに惹かれてしまう。
C3と似た感じで高音がスッキリしたらなぁ…
CK4+E12DIYで聴くと、スッキリしてるけど、音の深みが不足。
iPod Touch6G(KaiserTone)+SU-AX7で聴くMH334は、もちろんC3での出音と違うのだけれど、音に深みがあるよーな沈み込み方の低音とスッキリした高音が聴けて、とても満足。
iPod Touch6G(KaiserTone)+Hugoでは、情報量も多くて凄いなぁと思いつつも、ちょっと低音がファットすぎるかな。
ってゆーか、Hugoとイヤホンの組合せは難しいのかも。
MH334でもHugoの情報量をこなしきれてないのなら、あとは20万円級にいっちゃうのか?
とはいえ、MH334とHugoの組合せについては即断せず、ケーブルエージング後の課題として保留。

ちなみにHugoはヘッドフォンとの相性は大変よい。
昨日試しで聴いてみたゼンハイザーの古典的オープンエアHD414(オヤイデのでリケーブル)は、このヘッドフォンから聴いたことがなかった音が出てきて吃驚。
低音がファット気味なところもHD414の低音不足なところを上手く補ってくれてる。
HugoのユーザーでHD414も持ってるってヒトは少ないかもしれないし、両機を組み合わせて試聴できるショップなんてないかもしれないが、聴けたら聴いてみてほしい組合せだなぁ。

C3を中心に聴いた1週間 [オーディオ]

月曜はDAPとかPHPAの充電を忘れてたんで、手近なので済ます。
Hugoの送り出しに使ってるiPod Touch6G(KaiserTone)で、イヤホンは無難に鳴ってくれるリモールドtf10。
リモールドtf10なんで大抵のものを上流に持ってきても破綻は来さず。
ただ、高音が伸びてない割に、ささくれたところがあって残念。

やっぱりDAP専用機かなぁ(まぁ、iPod TouchもDAPだけど)。
とゆーことで、小さなDAPのColorfly C3を投入。
火曜はC3+リモールドtf10。
これはアタリで、C3のナロウレンジ気味なところも気にならず。

さて、このC3だが、最低音は弱めだし、最高音も伸び伸び出てくる感じではない。
だが、高音については古いソースのヒスが他機より強めに聴こえたし、低音についてはVocalの低いところ(これが強いと胴間声に聴こえる帯域)も強め。
フツーに言うドンシャリよりも、もう少し内側のところで軽くドンシャリってところか。
こうした特性のおかげかどーか知らんけど、何か音に深みがあるんでイイんだよね。
軽薄な音と真逆で。

水曜は、C3+333(SAECリケーブル)。
リケーブルで高音に太さが加わった333とC3の相性はよかった。
前日のリモールドtf10も悪くはなかったが、333と比べると差がある(333のほうが役者が上)。
333の高音の伸びやかさがC3のナロウレンジ感を補ってるからかなぁ。

木曜は、前日の333での好結果に気をよくして、DAPをC3のままにして、MH334(SAECリケーブル)にイヤホンを替えてみた。
ベースの沈み込みとか、オケのスケール感はMH334ならではのもの。
ただし、333に比べて高音がスパンと切れちゃってるよーな聴こえ方でもある。
C3ごときで聴いてるだけなのに、333とMH334のキャラの違いがハッキリ出てるのが面白い。

MH334の高域が何とも惜しかったので、上級機のDAPを投入しようってことで、金曜はC4+MH334。
これは思惑が外れた。
確かに高音の量は増えた感じなんだけど、うまく解れてくれないんで、とってつけたよーな感じ。
高音方向のレンジが伸びたのに、全体の音の伸びやかさが足りない。
あ、これはSAECのケーブルの特徴そのものかもしれん。
C3をC4に替えることで、それが出ちゃったか。
ま、333の薄い高音に厚みを加えるためにはSAECのケーブルがよかったわけだから、適材適所で使えるから文句はいうまい。


1週間の読書
「大日本帝国の興亡(4)」読了。
「小説 太平洋戦争 新版(5)」読了。
樋口有介「笑う少年」(中央公論新社)読了。
樋口作品の諧謔的なとこは健在なれど、どーも粗暴な立ち振舞のシングルマザーって設定が馴染めないなぁ。
柚木草平シリーズの新作が読みたい…

2つの「日本のいちばん長い日」、編年体と紀伝体 [映画・テレビ]

昨日は、ありがたいことに、曇天で過ごしやすい天候。
どーしよーか迷ってた「日本のいちばん長い日」(2015、松竹、原田監督)を封切り日に観に行くことにした。
近所のシネコンではかかってなかったんで(松竹はしょーがねぇーなぁ)、丸の内ピカデリーに。
帰りに遅い昼飯で坂東太郎(養殖鰻の最高峰らしい)を喰らおうと思ったが、営業時間が上手く合わずに断念。
デリーにてランチB(サラダ、ラッサム、タンドリーチキン、カレー(ベジタブルを選択)、ドリンク(マンゴーラッシーを選択))にしたが、1人客に嫌そうな顔をするところを除けば、極めて高CP。

さて、原田版「ーいちばん長い日」だが、どーしても岡本喜八監督版(1967、東宝)と比べてしまうのは仕方のないところ。
岡本版は時間軸の進み方がほぼリニアで、何に時間がかかり、何がアッサリ片付いたのかが現実の時間軸の進み方と相似なんだろーなって印象。
いわば編年体だ。
これに対し、原田版は阿南陸相を主人公とした紀伝体。
阿南については自宅での家族との会話、官邸での安井国務大臣(予備役の将官で阿南の陸士同期)とのやりとりなど、岡本版で描かれなかった描写を加えて阿南の人物像を膨らませようとしている。
また、「ーいちばん長い日」を彩るエピソードも、取捨選択やら所謂「ハナシを盛ってる」演出を施して、物語性を高めよーとしている。

フツーに考えたら、平板な編年体とメリハリの効いた紀伝体とゆー対比になるはず。
しかし、実際に観てみると、圧倒的にドラマティックなのは編年体的な岡本版。
どーしてこーなった?
ま、役者の保有熱量の違いなのかねぇ?
それとも監督の熱量の引き出し方の違いなのか?

ひとつ気になったところは、阿南陸相の立ち位置。
以前から、阿南の本音は徹底抗戦派で、聖断と本音の間で呻吟していたとする説と、省部(陸軍省と参謀本部)にはびこる不満をうまく抑えつつも、はなっから終戦推進のためにうごいていた腹芸説があった。
岡本版には明示的な描写はないが、徹底抗戦・呻吟説だったやうに思える。
一方の原田説は、あからさまに腹芸説(前述の安井とのエピソードで明示的に描写)を採用。
だが、どーして腹芸をするに至ったのかが描かれずにいるので、欲求不満。
原田なら、阿南の死の直前の「米内(海相)を斬れ」発言になにがしかの解釈を示すのではないかと密かに期待してたのだが、全面的な腹芸説採用がゆえに無視されてしまっている。

ま、いろいろ文句は書いたが、それなりに愉しめた。
ただし、原作本又は岡本版を熟知していないと、原田版での登場人物の言動とか理解しにくかったんじゃないのかなとは思う。


昨日の読書
「新編日本中国戦争 怒濤の世紀 第一部中国異変」読了。

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